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【J2:第15節 松本 vs 横浜FC】レポート:試合は46分から動いた。隙を逃さなかった横浜FCが、松本のパワープレーを退けて2-0で快勝。(12.05.21)

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大久保哲哉と田原豊の大型2トップに仕事をさせなかったという意味では、そのミッションは遂行出来ていた。2人合わせてシュートは大久保の放った1本のみ。中盤からビルドアップして、2トップの決定力に賭ける形は作らせなかった。しかし、皮肉にもゴールを挙げたのは、中盤の両サイドハーフだった。

ホームの松本は、出場停止の解けた飯田真輝がスタメンに復帰。一方の横浜FCは武岡優斗が前節の富山戦に右足を負傷して戦線離脱、高地系治も様子を見る形でベンチスタート。代役には野崎陽介と佐藤謙介が起用された。3-0で完勝した前節から両翼がそっくり替わった形になる。

前半、試合を優勢に進めたのは松本だった。横浜FCもペナルティエリア付近でリズム良く細かいパスを繋ぎながら組み立て、松本守備陣が若干戸惑いを見せる場面もあったものの、決定的な場面までは作らせない。11分にこの日良い動きを見せた船山貴之がドリブルで左サイドを駆け上がり、DFを一人背負いながらゴール前に詰めていた塩沢勝吾の好クロスを供給する。あと数センチ届かず、「合わなかったら意味がない。塩さんに合わせられるようにしていきたい」と船山は謙遜するが、良い形を見せたことでしばらく松本が攻撃面で良さを見せる時間が続く。16分にはパスを散らしながら大胆なサイドチェンジでチャンスを作り、37分にはまたも船山がパスカットから独走し、ミドルシュート。これはシュナイダー潤之介が間一髪弾いた。横浜FCは39分に田原のポストから、大久保がシュートを放つも左に逸れ、天を仰ぐ。前半は、横浜FCのシュートはこの1本に終わり、対する松本は7本のシュートを打った。

しかし、シュートを決めきれず0-0で折り返す形になる。この状況で先手を打ったのは横浜FC・山口素弘監督だった。「ビルドアップのところでボールが動いていなかった」と語るように、後半頭から戦術的理由でCBの森本良を下げ、右SBのペ・スンジンを中央にスライド。替わって杉山新が投入されたことで、明らかに前への推進力は増した。松本・反町康治監督も「ペ・スンジンは真ん中の選手で、杉山の方が攻撃的」と語るように、ここで流れは横浜FCに傾き出した。

そして69分。野崎のミドルシュートがゴールネットに突き刺さる。「何回かやられているが、あそこを空けてしまう課題が出た」と喜山康平は表情を強張らせたが、なかなか防ぎようのないシュートではあった。ただ、まだ1点差。ここから取り返すことは可能と見た反町監督は飯田を最前線に上げるパワープレーに打って出た。「昨日の名古屋みたいに0-2、0-3になる可能性はあっても、あえてトライしよう」(反町監督)と、小松憲太を下げ、替わりに今シーズンそしてJリーグ初出場となる伊藤竜司を投入。中盤が薄くなり失点のリスクは増えたが、ターゲットを増やして勝負を賭けたのである。『3-3-2-2』のフォーメーションと言えばいいのだろうか。結果として、「集中力の欠如」(野澤洋輔)による2失点目で万事休す形になったが、残り15分、松本には失点のリスクを冒しながらも最後まで得点を狙い続けた明確な姿勢は見えた。

「内容的にはそんなに悪くない」と試合後に飯尾和也が述べるように、守備面では大きな破綻はなく、攻撃面も「形になってきた」と船山は手応えを見せる。しかし、0-2というスコアで敗北したことも事実。僅かな隙を逃さずに得点に繋げた横浜FCにとって、攻撃の肝である武岡不在のなかで代役の選手がゴールをあげるという好循環が生まれおり、まさに“してやったり”のゲームとなった。46分から動いた一戦は、アウェイチームが個の力・チームとしての経験値など、総合力で上であることを見せつけることに成功した。

以上

2012.05.21 Reported by 多岐太宿
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