磐田が6-1で新潟に大勝した。前半7分、コーナーキックからのこぼれ球をチョ ビョングクが押し込んで先制。15分には前田遼一がペク ソンドンとの連係からゴールを奪った。新潟が退場者を出して迎えた後半は、数的優位を生かして4点を挙げた。
新潟は立ち上がりから反応が鈍く、あっさりと2失点。前半終了間際に金珍洙が2枚目のイエローカードで退場すると、後半は磐田にスペースを使われた。オウンゴールで1点を返すのがやっとだった。
サックスブルーのジャージが、アウェイのピッチ上を思い通りに駆け回った。チョのゴールを皮切りに、今季最多の6得点。「サッカーの基本を外さずに一生懸命やった結果」。森下仁志監督が言うように、1人少なくなった相手に対しても手抜きは一切なし。後半はクロスからシンプルにゴールを狙い、畳み掛けるように4得点を奪った。
ディフェンスラインからきっちりとビルドアップ。サイドで起点を作ると選手が次々と連動してゴール前に人数をかける。「新潟のプレスがもう少し厳しかったら、難しかったかもしれないが」。駒野友一が言うように、相手の単発なプレスは圧力にはならなかった。
アウェイの新潟戦の勝利は2006年以来。磐田は今季ここまで1勝2分3敗とアウェイを苦手にしていた。。前節はホームで鹿島に3-0と快勝し、今節、アウェイで勝点3を挙げることで一気に上昇気流に乗る気配はあった。「ここからアウェイでも勝っていけるようにしたい」。1得点1アシストの松浦拓弥の言葉は、チーム全員の確信を示していた。
森下監督は「彼らの能力ならもっとやれた」と6得点にも手綱は緩めない。結果と内容にこだわり続ける姿勢が磐田の強さの根底にある。
新潟はいいところなく敗れた。ホームでの6失点は2007年の横浜FM戦に続き、チーム最多タイ。試合後のあいさつで、普段なら敗戦でも起きていたサポーターからの励ましの拍手はなかった。頭を下げるたびにブーイングが起きた。複数のサポーターがスタンドに居残り、チーム首脳陣との話し合いを求めた。チームのバスがスタジアムを去るときは、出口で待ち構えていたファンから罵声を浴びせられた。
今までなかった敗戦後の雰囲気。「本当に申し訳ないです」。黒崎久志監督は声を振り絞った。あっさりと先制を許すと、前半のうちに金が退場。後半は点を取りにいかなければならない状況とはいえ、磐田にほぼフリーでクロスを入れさせ、同じパターンで失点。後半18分、途中出場の鈴木武蔵の突破からフリーキックをゲット。藤田征也が蹴ったキックがオウンゴールを呼び込んだ。ただ、見せ場はここだけ。集中力の欠如を指摘されても仕方がない内容だった。
その中で、貫こうとしていたのは前からボールを奪いに行くスタイル。数的不利になっても、全体でプレスをかけに行く姿勢は持ち続けた。「引いて守っても得点にはならない。これからもうちらしいスタイルで戦う。0-0の試合はいらない。全員で話し合って次に向かいたい」。試合後の本間勲は巻き返しへの決意を示すように言った。
チームの現状の勢いがスコアに出た一戦。大量リードをしていても、相手のシュートに対して3人が飛び込んでいった磐田に対し、新潟は、リードされてからは1対1の場面で簡単に振り切られていた。奥底には1つのプレーに対する意識の差があった。
以上
2012.05.20 Reported by 斎藤慎一郎(ニューズ・ライン)
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