今節の札幌戦は、気持ちを切り替えるにはちょうど良い試合だろう。
水曜日に行われたヤマザキナビスコカップで、鹿島は横浜FMと対戦し、遠藤康とジュニーニョの素晴らしいゴールで逆転したものの、ベテランキーパー曽ヶ端準がまさかのキャッチミスから同点弾を許し、息を吹き返した相手に逆転負けを喫した。
この敗戦で、チームは公式戦2連敗。曽ヶ端にとっては、穴があったら入りたいと思われるミスだっただろう。しかし、彼は逃げも隠れもせず、「良い流れのなかでああいうミスがあって、そこで流れが相手に行ってしまった。申し訳ないです」と、固い表情で敗戦の責任を負った。
チームメイトも彼だけに責任を負わせることはなかった。センターバックの昌子源は「ソガさんだから安心してしまった。カバーできたと思う。僕のせいです」と大ベテランをかばい、フォワードの岡本英也も「1対1を決めないとダメでした」と背中を丸めていた。ジョルジーニョ監督も「リーグでも1位か2位の質を持つキーパーに、今日はたまたま事故が起こってしまった」と批判を退けた。
チームの調子が上がらないなかで起きてしまったベテランのミス。しかし、チームのなかからそのことをとやかく言う声は聞かれなかった。
普段から、キャプテンの小笠原満男は「誰かが文句を言い出したらチームはバラバラになる」と言い続けてきた。その薫陶がチーム全体に染み渡る。苦しい日々を乗り越えるために必要な精神力は共有できていた。
そうした状況は対戦相手の札幌についても同じかもしれない。少しずつ手応えを感じながらも結果は出ず、リーグ戦での勝利は1つ。なんとか結果を出そうとチーム全体でもがいているところだ。エース・前田俊介がヤマザキナビスコカップでゴールをあげ、あと一歩のところまで近づいている実感があるだろう。しかし、この試合でキーパーの李 昊乗(イ ホスン)が負傷してしまったようだ。チームは関東での連戦に備えて、札幌には戻らずに合宿を続けているため、水曜日に控えだった元鹿島の杉山哲がピッチに立つかもしれない。リーグ戦でのプロ初先発が古巣相手となれば杉山の魂も燃え上がるだろう。
古巣といえば、もう一人。元鹿島の内田篤人が、今節の試合前に行われる小学生チームによる前座試合に出場するほか、スカパー!の中継にもゲスト出演することが発表された。ことある毎に鹿島を訪れてくれる内田だが、今回は低迷する鹿島に清新な風を吹き込んでくれた。この追い風を利用して、再び順位をあげていきたい。
以上
2012.05.18 Reported by 田中滋
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