前節の札幌戦を2-1で快勝した大宮。鈴木淳監督は「いろんな問題はあるが、とにかく勝点3を取れて良かった」と、昨季一度も果たせなかったリーグ戦の“連勝”に胸を撫で下ろした。ハイプレス&ポゼッションという自分たちのスタイルを崩してつかんだ勝点3に対して賛否両論はあるだろうが、GK北野貴之のJ1通算200試合出場に花を添えるなどチームの雰囲気はよくなったはずだ。「足の状態もまだ万全ではないのもあって、無理をさせたくなかった」(鈴木監督)と前節に途中交代した東慶悟の状態にはやや不安があるものの、大宮が勢いを付けて神戸に乗り込んでくるのは間違いない。現在10位、上位争いに名乗りを挙げるためにも、この神戸戦は重要な一戦になりそうだ。
そんな大宮と対象的なのが神戸。前々節で柏に3−1で快勝したものの、前節の横浜FMでは先制点を挙げながら1−3の逆転負け。“連勝”を逃したことが引き金となり、4月30日付で和田昌裕監督が解任された。成績不振、選手がパフォーマンスを100%発揮できていないというのが監督交代の主な理由。和田昌裕監督は「選手時代から数えて17年。クラブから離れるのは寂しいが、結果を残せていないのは私の責任。ただ、自分が育った地元のクラブですし、嫌いになることは絶対にない。試合前にサポーターが監督にコールしてくれるチームはなかなかないと思いますし、そのチームの監督をできたことに感謝しています」と述べ、クラブハウスを後にした。
突然の監督交代は、選手たちにもショックは大きかった。前節の横浜FM戦でJ1初ゴールを決めた大屋翼は「和田チルドレンの一人ですし、自分がケガで試合に出られない間でもずっと声を掛けていただいた。力になれず、申し訳ない気持ちです」と頭を垂れた。前々節の柏戦に今季初ゴールを挙げた小川慶治朗は「前節の横浜FM戦は負けましたけれど、みんな、原因が監督にあるとは思っていない」と気持ちの整理ができていない様子だった。
だが、“ACL圏内”という目標を掲げる今季、キャプテンの吉田孝行は「和田さん一人の責任ではない。でも、試合は続く。自分たちは立ち止まってはいられない」と前を向く。大久保嘉人は「責任はオレら。(和田)監督じゃない」と言った後、「(ケガからの復帰について)休んでいられないよね。明日(5月1日)からランニング始めるよ」と先を見据えた。また、大宮戦で監督代行として指揮を執ることになった安達亮ヘッドコーチは「とにかく大宮に勝つことだけを考えてやる。多少のリスクを背負ってでも勝ちに行く」と力を込めた。
その安達ヘッドコーチからユース時代にも指導を受けている小川は「(安達ヘッドコーチについて)とにかく熱い人。周りに流されず、ブレない人。(ユース時代には)厳し過ぎると言われることもあったけれど、選手たちの中には安達さんに付いて行けば強くなれるという確信もあった」と言う。ボランチの三原雅俊は「和田さんとは違うタイプだけど、魅力的な人。熱いですね」と、安達ヘッドコーチを評す。
神戸の象徴(和田監督)から、神戸の闘将(安達ヘッドコーチ)へとタスキが渡された大宮戦。後任監督の問題も含め、神戸にとっては単に勝点3だけではなく、今後の方向性を見極める大事な戦いになりそうだ。
以上
2012.05.02 Reported by 白井邦彦
J’s GOALニュース
一覧へ【J1:第9節 神戸 vs 大宮】プレビュー:“連勝”をめぐって明暗が分かれた両者。監督交代で揺れる神戸は必死で大宮を倒しにいく。(12.05.03)
- natsuyasumi2024
- jwc2024
- 国立20240914
- pari olympic2024
- bluelock2024
- THE国立DAY
- 2024 明治安田Jリーグ フライデーナイトJリーグ
- 2024JリーグYBCルヴァンカップ
- Jリーグ×小野伸二 スマイルフットボールツアーfor a Sustainable Future supported by 明治安田
- AFCチャンピオンズリーグ 2023-24
- はじめてのJリーグ
- 2024天皇杯
- seasonreview2023 Jリーグ1年の振り返り(別ウィンドウで開く)
- シーズン移行の検討
- 明治安田Jリーグ 月間表彰
- 2023 移籍情報
- 大会概要まとめ
- 2024Jユースカップ
- シャレン Jリーグ社会連携
- Jリーグ気候アクション
- Jリーグ公式試合での写真・動画のSNS投稿ガイドライン
- J.LEAGUE CORPORATE SITE