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【J2:第10節 鳥取 vs 愛媛】プレビュー:最下位脱出を目指す鳥取、上位進出を狙う愛媛。「最初の1点」が勝敗のカギを握る(12.04.27)

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Jリーグは今節から大型連休中の4連戦に突入。鳥取はJ2昇格後初めてとなる金曜日夜のホームゲームで、J2の中四国4クラブが地域の誇りをかけて争う「PRIDE OF 中四国」のライバル、愛媛を迎え撃つ。

J2昇格2年目の今季、開幕から下位に低迷していた鳥取は、前節で岡山との「陰陽ダービー」に0−2で敗れ、ついに最下位に転落した。1失点目はDF水本勝成が自陣でのパスをカットされるミスから、2失点目は昨季からの課題であるセットプレーの守備が乱れたもので、この2失点を加えて、リーグワーストの17失点を喫している守備の脆さを露呈しての敗戦。しかし、結果以上にファン・サポーターの怒りと失望を誘ったのは、2点のビハインドを追う試合終了間際の戦い方だった。
昨季からの攻撃の狙いの一つである、パスをつなぎながら攻め崩そうとする戦いを続けたのだが、にもかかわらず、つながるのは横パスやバックパスばかりで、ゴール前に攻め入ることすらできない。中長期的なチームの成長を考えれば有益かもしれない戦いは、こと目の前の試合に勝とうとするのであれば、あまりにも覇気が感じられなかった。ボールを前に運ばなければ得点することはできないのだから、パスを思うようにつなげないのなら、少なくとも残り5分を切ってからは、パワープレーに転じてでもゴールを目指すべきだった。勝負へのこだわりを含めた、試合展開に応じた戦いの必要性を、今さらとはいえ痛感させられる敗戦で、チームを取り巻く危機感は、これまで以上に強まっている。

一方、バルバリッチ監督が就任4年目を迎え、プレーオフを含めてJ1昇格の資格を得ることができる6位以内を目標に掲げる愛媛は、前節終了時点で13位。3試合で1勝1分1敗のペースを3度繰り返しての3勝3分3敗だが、チーム力は確実に高まっている。新加入のFW有田光希、MFトミッチがチームにフィットして持ち味を十分に発揮しており、MF赤井秀一などの既存戦力も好調。両サイドを大きく使う攻めで、どの試合でも多くのチャンスを作り出しており、J1昇格の可能性を十分に感じさせる。

ただ、チームを勢いづける「最初の1点」が入らない傾向があり、前節の熊本戦も、押し気味に進めながらも0−0の引き分けに終わった。それが決まった7節の福岡戦は、その後の点の取り合いを制して4−2で勝利を収めており、最初の数回のチャンスを決められるかどうかが、大きなポイントとなっている。
逆に鳥取は先制された試合は、今季は5戦全敗、昨季からの通算も1勝1分27敗と苦戦しており、先制点が勝敗を大きく左右することになるはずだ。愛媛は今季のアウェイゲームを1分3敗と苦手にしていることもあり、鳥取が「最初の1点」を入れさせず、無失点の時間を長く続ければ勝機も見えてくる。GK小針清允は「なかなか点も取れていないので、どれだけ失点せずにゲームを進められるかが大事になってくる」と語り、粘り強い守備で流れを引き寄せる展開を狙う。

上位進出を狙う愛媛にとっては、アウェイとはいえ勝点3が欲しい一戦だが、他の下位クラブとの勝点差を広げられないよう、最下位脱出を目指す鳥取も事情は同じ。キックオフと同時に、先制点をめぐる激しい攻防が繰り広げれそうだ。
 
以上

2012.04.26 Reported by 石倉利英
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