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【J2:第4節 鳥取 vs 京都】プレビュー:昨年の再現か、負の記憶の払しょくか。「攻撃と守備が切り替わる瞬間の攻防」に注目!(12.03.19)

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J2昇格2年目の鳥取と、降格2年目で、今季こそのJ1復帰を目指す京都。鳥取は20チーム中19位に終わった昨季からの巻き返しを期して、京都は昇格候補最右翼と目される力を示すべく、シーズンに突入したが、ここまでの戦いぶりは対照的だ。
鳥取は1分け2敗。今季初のホームゲームとなった前節は町田にJ2初得点、初勝利を献上して0−3で敗れ、試合後はスタンドのファン・サポーターからブーイングも飛んだ。吉澤英生新監督を迎えて新たなスタートを切り、岐阜、熊本と対戦した開幕からのアウェイ2連戦では、いずれも開始10分までに先制する好スタート。しかし、2試合とも逆転されて勝ち切ることができず、試合を追うごとに失速する格好で、町田に歴史的な勝利を献上した。
一方の京都は、開幕戦こそ湘南に競り負けたものの、その後に千葉、熊本に連勝して2勝1敗と、しり上がりに調子を上げている。その要因は、チームの持ち味であるパスワークと、ボールを奪われた後の守備のバランスが、試合を重ねるごとに良くなっていること。攻撃と守備がスムーズに連動し、多くの時間帯で主導権を握って戦うことができている。
勝敗のカギを握るのは、攻撃と守備が切り替わる瞬間の攻防だろう。鳥取は、吉澤監督が始動直後から「そこが一番、得点も失点も生まれるところ」と語り、特に攻撃から守備への切り替えについては練習でも再三、個々の意識や組織的な動き方を確認。前線からのチェイシングで相手を狭い範囲に追い込み、守備で主導権を握る戦いを目指している。京都の武器である密集を作ってのパスワークを、どこまで逃がさずに囲い込めるかは大きなポイントで、そこで後手を踏むようだと、スペースを活用され、終始押し込まれる展開になりかねない。
密集でのボール奪取がポイントになるのは、京都も同じ。パスワークを実践する陣形から、そのままボール奪取に移行する守りは早く、強力だ。ただし、そこをくぐり抜けられ、逆サイドに展開されると苦しい展開を余儀なくされる。鳥取が2節で熊本から奪った先制点は、自陣での早いプレッシャーを縦パスとサイドチェンジでかわしてのカウンターで決めたもの。「京都の切り替えとプレッシャーは早い。そこで失うと厳しいので、回避していきたい」と吉澤監督は青写真を描く。
チーム力を比較すれば、京都が上なのは間違いないが、鳥取にとってホームでの京都戦は、昨年6月の15節で昇格後初勝利(○2―1)を飾った、ゲンのいいカード。昨年はアウェイを挟み、次のホームゲームとなった17節では湘南を4−0で下す会心の勝利を収めたが、今年も同様に、アウェイを挟んでの次のホームゲームは湘南戦だ(4月1日13時@とりスタ)。逆に京都は昨年、鳥取に敗れて3連敗となり、最終的に、この時期の失速が大きく響いた。前節から中2日という厳しいスケジュールの中で、鳥取が昨年の再現をするのか。それとも京都が負の記憶を払しょくするのか。

以上

2012.03.19 Reported by 石倉利英
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