大宮が新潟を2-1で下し、今季初勝利を挙げた。0-1で迎えた後半23分、コーナーキックからつないだボールを菊地光将が左足で決めて同点。38分には左サイドを突破した下平匠のクロスをラファエルが押し込んで勝ち越した。新潟は前半20分にブルーノ ロペスの今季初ゴールで先制したものの、後半は大宮にサイドを攻められ、後手を踏まされた。
金色に染まったラファエルの短髪をチームメートが代わる代わるなでた。その背後からは大宮サポーターの祝福の歓声が挙がる。
後半38分、下平からのクロスに合わせて新潟のマークを振り切る。最後は右足で合わせた。「ストライカーらしいゴール」と自画自賛する一発が今季初白星を呼び込んだ。そして「前半は厳しい試合内容だったが、後半持ち直して自分たちのリズムにできた。それが勝利につながった」と、全員で流れを引き寄せた決勝点のバックボーンを誇らしげに語った。
「悪い内容だったが、勝点3を持ち帰られる」。鈴木淳監督がホっとした表情で言うように、納得できる内容ではなかった。前半は新潟のプレッシャーの前にボールをコントロールする時間を失った。前半20分にはセンタリングからブルーノ ロペスに先制点を許した。
アウェイで先制点を奪われる。そんな悪い流れから選手たちは自力で立ち直った。後半に入るとサイドにボールを散らして、敵陣深くまで入る動きを繰り返した。次第に新潟のプレスが甘くなる。同点につながるコーナーキックを得た流れも、決勝点も、サイドで起点を作ったところから。「後半はシンプルに、積極的に仕掛けようと思った」。昨季まで新潟に在籍していたチョ ヨンチョルが言うように、最終的に相手よりもアグレッシブな展開に持ち込めたことが勝因になった。
新潟は前半と後半では、別のチームになっていた。試合の立ち上がりは前線からのプレスと切り替えの早い攻撃で大宮を押し込んだ。シュートをゼロに抑えるなど、黒崎久志監督が「パーフェクトだった」というほどの出だしだった。前半20分のブルーノ ロペスの先制点も、前への勢いが現れた形だった。右サイドの村上佑介からのセンタリングを、前へ走りながら頭で押し込んだ。
たが、後半はピッチを広く使った大宮の攻撃に翻弄された。「前を向いてディフェンスできなくなった」と本間勲。プレスをかけられなくなり、自陣に戻る時間が長くなる中で失点を重ねた。
何よりも前半のいい流れの中で1点に終わったことが響いた。田中亜土夢は「ゴール前でもうひと工夫しないと」。縦一辺倒、あるいは丁寧にボールを回しすぎるなど、攻め込んでからの単調さは、試合終了まで続いてしまった。
結果に差がついたことで、両チームに精神的な違いはある。ただ、新潟はシュート7本、大宮は8本と、どちらも今季の狙いである攻撃力アップを表した内容ではなかった。ともに修正と立て直しが当面のテーマになる。
以上
2012.03.18 Reported by 斎藤慎一郎(ニューズ・ライン)
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