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終了間際の失点で黒星スタートとなったチームは、思いのほか切り替えが早かった。修正点が明確であったからだ。
「自分たちのサッカーをすること」と語る田坂和昭監督をはじめ、どの選手も同じ考えだった。振り返ると、開幕戦はよそ行きのサッカーであった。相手の裏のスペースを狙う意識が強く、縦一辺倒の攻撃が目立った。本来であればボールを動かしながら背後を狙いたかったはずが、開幕の独特の雰囲気に呑まれ、自らのサッカーを表現できなかった。守備でも初歩的なミスが致命的な失点につながった。「やろうとすることができなかった」のではなく「やるべきことをしなかった」のだ。
「試合に出るからには責任を持ってプレーしなさい」
田坂監督がオフ明けの練習を前にかけた言葉だ。「メンバーを選ぶのは俺だし、そこで結果に対しては俺が責任を持つ。ただ、そのためにはコンディションだったり、用具の手入れであったり、ひとつひとつのプレーであったりと、準備を怠ってはいけない」と話したようだ。名指しは避けたが、前節の失点に絡んだ選手だけでなく、全員にその言葉は響いた。今週の練習では原点に返り、自分たちのサッカーを追求しようという姿勢が現れた。
攻撃では、ギャップをつくることを念頭に置きシャドーとワイド、ワイドと3バックのポジショニングを考え、スペースの活用に力点を置いた。石神直哉は「(ボランチとディフェンスラインの)間で受けたり、一人が裏へ抜けたら、もう一人降りてくるようにしなければいけない」とバランスを強調し、今節の対戦相手の栃木の固いブロックを崩すには「クサビを入れ、ほぐすイメージが必要」と語った。田坂監督は開幕戦の先制点の起点となった石神のプレーを評価しており、「サイドを使って、ボールを動かして、幅を広く使うことができた。サイドから仕掛けてクロスを上げたのは良かった」と語っている。大分らしさを表現するためにも、サイドの石神のプレーは今節のポイントとなりそうだ。
守備では、“魔の時間”をどう対処するかである。大分にとって76分以降の時間帯をいかに守り切るか。昨季は総失点45の3分の1となる15失点が魔の時間に生まれたものである。言うまでもないが、この時間帯の得失点は試合を大きく左右する。負けている状況であれば前に出て得点を狙わなければいけないし、勝っていれば逃切るためのプレッシャーに打ち勝たなければならない。体力的にも精神的にも逞しさが求められる。「細かいことはいっぱいあるが、やはり気持ち。もっと闘志を前面にださなければいけない」と語ったのは村井慎二。「負けたら何の評価もない。勝ってこそ評価されるものだと思う」と勝負の酸いも甘いも知るベテランの意思が注入できれば、チームは一回り大きくなるはずだ。
以上
2012.03.10 Reported by 柚野真也
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