2年連続で、ディフェンディングチャンピオンとのオープニングゲームを敵地で迎える。
昨年は3月5日、2010年度王者の名古屋グランパスと対戦。横浜F・マリノスは、それまでプレシーズンマッチを含め、Jリーグクラブに勝っていなかっただけに、不安を抱えたまま臨んだ。結果は1−1。堅守をベースにある程度イニシアチブを握れたこともあり、選手たちは、多少なりとも満足感を得たように見えた。中澤佑二も「今季はどうなるんだろうという葛藤が、みんなの中にあったと思う。だけど、今日のゲームで一歩、前に進めたかな」と、当時語っている。
今回も状況は似ている。横浜FMは、ここまでJ1クラブと一度も対戦しておらず、2月27日のプレシーズンマッチでは、栃木SC相手に0−1で敗れた。しかも、現在は樋口靖洋新監督の下、新スタイルを模索している段階。「今季はどうなるんだろう」の度合いは、昨季の開幕前より大きいかもしれない。その状況で、柏レイソルに挑むわけだ。昨年同様、前年度王者に噛みついて、手ごたえを感じることができるだろうか。無論、結果次第ではベストスタートを切るチャンスである。
昨年の対柏との試合は、2戦とも0−2で敗戦。6月のホームでは、相手をリスペクトしたのが仇となり、守備ラインが低すぎて、相手のパスワークを誘発したように記憶している。8月のアウェイ戦は、松田直樹選手が急逝した2日後のゲーム。選手たちはナーバスになって当然であり、勝利への気持ちが空回り気味に。そこで出たミスを、レアンドロ ドミンゲス、ジョルジ ワグネルにきっちり決められた。
こうして振り返ると、確かに柏の強さを体感したものの、横浜FMの自滅が2敗の遠因と言えなくもない。よって、メンタルの部分は重要なウエートを占めるだろう。挑戦者の気持ちを持ちつつも、自分たちの実力を過小評価することはない。また、開幕戦の晴れ舞台で難しい部分もあるが、いかに気負わず平常心で臨めるかが、肝要になりそうだ。
選手に目を向けると、新加入のマルキーニョスの出場は難しそう。練習試合で負った腰痛の影響があるらしい。補強選手の中で、先発入りの可能性が濃厚なのは、左MFの小兵ドリブラー、齋藤学だ。五輪最終予選のマレーシア戦での活躍は記憶に新しいが、クラブに帰っても好調をキープ。同じ五輪代表の柏の右サイドバック、酒井宏樹とのマッチアップは、今カード最大の焦点と言っても過言ではない。
もう一つ、攻撃のポイントに挙げたいのは、兵藤慎剛のポジショニング。ボランチでの先発が予想されるが、彼がどれだけ高い位置でプレーし、攻撃の厚みを出すかに期待したい。
「ヒョウ(兵藤)は前の方にいてこそ、生きると思う。守りもこなせるけど、高い位置でフラフラ動いて点を取るタイプだから」。中村俊輔は、先の栃木戦後に兵藤について言及。実際、その試合では自ら監督に提案し、後半から兵藤とポジションチェンジを行い、彼の良さを引き出そうとしていた。昨季、柏から一つも奪えなかったゴールと白星。それらをもぎ取るためには、背番号7が勝負所で高い位置に顔を出せるかが肝となる。
以上
2012.03.09 Reported by 小林智明(インサイド)
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