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【J2:第1節 福岡 vs 熊本】レポート:2012シーズン初ゴールは坂田の想いを乗せたゴール。新生福岡が開幕戦を飾る。(12.03.05)

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3月4日(日) 2012 J2リーグ戦 第1節
福岡 2 - 1 熊本 (15:05/レベスタ/7,379人)
得点者:21' 坂田大輔(福岡)、25' 城後寿(福岡)、56' 武富孝介(熊本)
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「こだわるのはゴール。とにかくゴールという結果を常に追求してやっていきたい。監督に求められているのはそこ」。チームに合流した日から言い続けた男の胸にあるのは、ただゴールネットを揺らすことだけだった。そして、その瞬間が21分に訪れる。相手DFに当たってこぼれたボールに向かって一直線に走り込むと、微塵の迷いも見せずに右足を一閃。「ジャストミートだった」という鋭いボールが、ややアウトサイドに回転しながらGK南雄太の指先をかすめてゴールネットを揺らした。「点を取れそうな雰囲気はあったがシュートで終われていなくて少しもどかしさがあった。とにかく1本打ちたいという状況でいいボールが来たので、振り抜こうと思って打った」(坂田)。坂田の想いを乗せたゴール。それが、この試合の全てを決めたと言っても過言ではない。

そのゴールに城後寿が続く。時間は25分。キム ミンジェのクロスボールに飛び込んで高い打点のヘディングシュートを叩きこんだ。その形は、成岡翔を起点にして左サイドで攻撃を作り、そこへ大外から飛び込んで行くという狙い通りのもの。その他にも、立ち上がりから随所に狙い通りの形でサッカーを進める福岡が勝利を手繰り寄せたのは当然の結果だったと言える。

もちろん、課題がなかったわけではない。後半は熊本に主導権を奪われて56分に失点。その後も守備一辺倒に追い込まれた。その要因を「どうしても気持ちが前に行きすぎてしまって、一発でキラーパスを狙うとか、一発でカウンターで仕留めようとする気持ちが見えた。勝負を早く決めようとしていたことが課題」と前田浩二監督は振り返る。本来ならば、ボールをポゼッションしながら時間を使い、相手の隙を見て勝負を決める3点目を狙いたいところだったが、前へ急ぐことでボールを失うシーンが続出。ボールホルダーに対してファーストディフェンダーが寄せきれなくなったことで、前半とは全く違うチームになってしまった。それでも、悪い時間帯を粘り強く戦うことも勝利に必要な絶対条件。1点のリードを守って逃げ切ったという結果も収穫と見ていいだろう。

一方、熊本にとって悔やまれるのは前半の戦い方。ホームの利を活かして戦う福岡の勢いに押されて、自分たちのサッカーをさせてもらえなかった。特に顕著だったのが3ボランチのバランスの悪さ。簡単にバイタルエリアへの侵入を許してしまったことで主導権を奪われた。そして5分間で2失点。悪い時間帯に、どのように凌ぐかという点でも課題は残った。それでも「負けて良かったということは、間違いなく我々の世界ではないが、リーグ戦という長いスパンで考えた時に、ゲームの中で修正が出来たのは非常に良かったと思う」と高木琢也監督が振り返ったように、人と布陣を変えながらリズムを取り戻し、後半は主導権を奪い返したのは収穫。特に武富孝介が挙げたゴールは、後方からビルドアップしてゴールを目指す自分たちの形によって生まれたものだった。開幕戦は重要な意味を持つ試合ではあるが、反面、42分の1の試合であることもまた事実。結果に必要以上にナーバスになるのではなく、実戦を通して見えた課題と収穫を、実戦の中で整理していくことが長丁場のリーグ戦で戦うために必要になる。そういう意味では、次節のホーム・鳥取戦でどのような戦いを見せるかが注目だ。

さて、監督をはじめ、スタッフ、選手を大幅に入れ替えて新しいシーズンをスタートさせた福岡にとって、この日の開幕戦は通常以上の意味を持っていた。2012シーズンを勢いを持って戦うためだけではなく、福岡に関わる全ての人たちに「俺たちはやれる」ということを実感してもらう必要があったからだ。そのために絶対に譲れなかったのが勝利という結果。そして、この日の記者会見でも感じさせた前田監督の冷静な態度と、一丸となって戦う選手たちの気持ちと、チームをはじめ、福岡に関わる全員の「変わらなくては」という想いがひとつになって、この日の勝利を手に入れた。そういう意味では、新生・福岡にとって最高のスタートになった。

しかし、リーグ戦は42試合。福岡にとって大きな意味を持つ試合も、終わってしまえば過去の1試合に過ぎない。勝利に浮かれることなく、敗戦に打ちひしがれることもなく、課題に真摯に向き合いながら、同じ態度で1年間を戦い続けることができるか否か。それが今シーズンの福岡の位置を決める。いま最も重要な試合は次節の町田とのアウェイゲーム。変わらぬ姿で勝点3を積み重ねたい。

以上

2012.03.05 Reported by 中倉一志
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