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【J2開幕!甲府 vs 栃木】栃木側プレビュー:甲府から初勝利を挙げる準備は整った。開幕戦のキーマンは、不敵な笑みを浮かべる“ヒットマン”柳川と“甲府キラー”河原。(12.03.04)

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J2で今年4年目を迎える栃木は、これまでに何度も悔し涙を流して来た。初年度の2009年には開幕5連敗、19戦未勝利。18チーム中17位だったチームは翌年に“絶対的フィニッシャー”リカルド・ロボ(柏へ移籍)を手に入れ、10位と大躍進を遂げた。しかし、飛躍を果たした年にも苦い記憶は存在した。

2010年11月14日、J2第34節。ホーム“グリスタ”での甲府戦。残り10分まで思惑通りに試合を進めたのは栃木だったが、堪え切れずに連続失点。0-2で試合を落とした結果、眼前で甲府のJ1昇格を見届ける屈辱を味わった。「相手には勝負強さがあった」。高木和正は当時をそう振り返る。栃木はまだまだ成熟されたチームとは言い難い。だが、着実に進歩している。その証拠に昨季は終盤まで昇格争いを演じた。年々、経験値は上積みされている。2年前は最後まで耐えきれずに勝点を失ったが、今は逆の展開を導き出すことも可能だ。当時と比べて甲府との差がどれだけあるのか。格段に縮まったのか。それとも引き離されたのか。昇格を争うライバルとの一戦で、その答えが出る。

先週、“新生・栃木”が積み重ねて来たものを表現する場として横浜FMとのプレシーズンマッチ(PSM)を行い、内容が付随した1-0の勝利を飾った。「あくまでもPSMでしかない」と松田浩監督はポーカーフェイスを崩さないが、「昨年と比べても遜色ない出来だった」と及第点を与えた守備に関しては十分な感触を得ている。攻勢の前半は新機軸である前線からのプレスが機能し、劣勢に回った後半は持ち前のオーガナイズDFでリードを守り切った。メンバーが大幅に入れ替わったにもかかわらず、短期間で「栃木のサッカー」を浸透させた松田監督の手腕には恐れ入る。甲府の城福浩監督も「守備のコンセプトは相変わらずはっきりしている。さすが松田監督。しっかりチームを作ってきた印象を持っている」と、組織的な守備を警戒する。

ボールを大事にするクラブアイデンティティの復活を目指し、城福監督を招聘した甲府はパスに強いこだわりを見せるはずだ。
「繋いでくれれば奪ってからカウンターに持って行きやすい」
チーム内で“ヒットマン”の異名を持つ柳川雅樹は古巣戦に自信を覗かせる。守備に比べて攻撃の構築は容易ではない。例えば昨年、大木武監督が就任した京都は大方の予想通り、序盤戦はスタイルが根付くまでに苦労した。松田監督は「甲府は隙のないチーム」と言う一方で、「監督さんが新任なので戦術がどれだけ浸透しているのか。もし戦術が固まっていなければ、そこが付け入る隙になる」とも話す。城福監督は人心掌握術に長けるが、だからといって魔法使いではない。つまり、思い描く理想像にはまだまだ遠いはずだ。試行錯誤の段階ではミスが頻繁に起こる。思うようにパスが回らずに焦れて網にかかってカウンターに沈む。栃木の形に持って行くイメージは作りやすいはずだ。

チャンスをこしらえ、その仕上げ役を担うのはサビアでも、廣瀬浩二でも、久木野聡でもない。「メチャクチャ昂ぶっている」と、開幕戦に向けて興奮を抑えきれない河原和寿になるだろう。対甲府戦の河原の成績は図抜けている。2006年にJデビューを飾った新潟でのプロ初ゴールを皮切りに、2009年には栃木で3戦3発。大分時代の2010年にはアシストも記録。「特に調子が良いわけではないけど、ゴールへ繋がるプレーが出来ている」。“甲府キラー”は不敵な笑みを浮かべ、相性抜群の甲府から今季初ゴールを狙う気満々だ。城福監督にはU―16日本代表に選出してもらった恩義を感じている。その恩をゴールで返さなければ失礼にあたることを、律義な河原ならば十分すぎるほど理解しているはずだ。

例年、春先から調子を上げるスロースターターの河原だが、今季は始動日から好調を維持。昨季わずか2ゴールに終わった鬱屈した思いを発散したくてウズウズしている。昨季満たされなかった分だけ、今季に懸ける思いは人一倍強い。
「甲府戦だからこそシュートへのチャレンジ精神が持てる。積極的に難しいシュートにもトライしてゴールを取りたい」
今季はサポーターの期待を裏切らない。心身ともにそれだけの準備は整っている。

開幕戦を鬼門とする甲府。甲府と好ゲームを演じながらも5度対戦して未勝利の栃木。昨日のキックオフカンファレンスで甲府の津田琢磨に開幕戦について尋ねると、「開幕戦には勝っていないので勝って次に繋げたい」と些かナイーブな答えが返ってきた。戦術が十分に浸透していないことに加え、甲府は開幕戦にアレルギーがあるようなので神経質になってくれれば栃木の勝機は一気に拡がる。2年前にホームで味わった苦い思いを、そっくりそのまま返す。ライバルの出鼻を挫いて弾丸スタートを切り、栃木は昨季と同様に昇格レースの主役に躍り出る。

以上

2012.03.03 Reported by 大塚秀毅
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