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大宮アルディージャは17日、宮崎県総合運動公園サッカー場にて、徳島ヴォルティスと45分×３本の練習試合を行った。13日にも西都で宮崎産業経済大学を相手に練習し合いを行っているが、大雨の中、ピッチには水たまりができ、ワンプレーごとに派手な水しぶきが上がる状況で、「サッカーというゲームではなかった」（鈴木淳監督）。実質的に、この試合が今年の初戦といってもいいだろう。
既にチョ ヨンチョル、キム ヨングォンの韓国U-23代表コンビはチームを離れ、東 慶悟もU-23日本代表招集のため不在。エースのラファエルはグローインペイン症候群のリハビリのため、全体練習には一部合流しているものの無理はさせられない状態。さらには期待のボランチであるカルリーニョスも13日の練習試合、開始２分で足を捻挫して別メニュー調整中と、「チームのベースができてから抜けられるのはまだしも、それを作っている段階」（鈴木監督）でこれだけ主力と目されるメンバーが不在というのは、厳しい状況だ。
とはいえ逆に、ポジションを奪うためにアピールしたい選手にとっては、絶好のチャンスでもある。結果からいえば５−１と、奮起を促されている選手たちの活躍によって、（合計135分の長丁場ながら）大量点を奪うことにつながった。

フォーメーションは昨季からの４−２−３−１を継承。１トップは長谷川 悠、トップ下は金久保 順と、それぞれラファエル、東のバックアッパーと目される二人が入った。チョとカルリーニョスの加入によってポジション争いが読めない中盤は、右MFに渡邉大剛、左MFに橋本早十、ダブルボランチは青木拓矢と金澤 慎。下平 匠と菊地光将の加入でこちらもポジション争いが激化しているDFラインは、右から村上和弘、深谷友基、菊地、下平が４バックを組み、GKは北野貴之が先発した。

２本目はスタートから金久保に代わって渡部大輔が入り、渡部が右MF、渡邉がトップ下に。また、金澤に代わって上田康太が入った。そして２本目の半ばで長谷川と清水慎太郎、渡邉と市川雅彦、下平と鈴木規郎、菊地と坪内秀介、深谷と片岡洋介、北野と江角浩司がそれぞれ同じポジションで交代した。３本目については筆者が選手取材に入っており、詳細は見ていないので割愛する。

全体的には、「急いで前に蹴らず、後ろからしっかりつなぐことがテーマだった」（深谷）ことが、選手の言葉で確認しなくても明らかに見て取れた。「まずは監督のサッカーをしっかり実践しよう」(菊地)と、新加入の選手たちは、無難なプレーに徹した感がある。徳島が前からプレスをかけてきたこと、また何より連係不足が明らかなため、ミスが多く、押し込まれる時間帯も長かった。２本目には後ろの連係ミスから悪い形でボールを失い、１失点。しかし、宮崎入りしたとたんの連日の降雨による練習場のコンディション悪化で「満足に練習できていない」(鈴木監督)ことを考えれば、悲観する内容でもないだろう。

それよりも、冒頭に書いたように、主力と目される選手の大量離脱をチャンスに変えるべく、アピールしなければならない選手たちが得点を取り、また得点にからんだことを明るい材料としたい。１点目は青木のDFの背後へのボールを金久保がヒールで残し、橋本が豪快にゴール左上隅に突き刺した。２点目は前線で攻守に体を張り続けた長谷川が決め、３点目は宮崎入りしてから体調不良で出遅れていた上田からの見事なサイドチェンジを受けた渡部が、カットインして左足で。４点目は高卒プロ２年目を迎える清水がペナルティエリアで巧みにかわして粘り、渡部にお膳立て。その清水が最後はセットプレーから押し込んだ。
いずれにしても、雨にたたられて練習環境確保のレベルで苦労しているチームにあっては、「サッカーというゲームをやれたこと。多くの選手が70分近くプレーできたこと」（鈴木監督）自体が、最大の収穫だった。次の練習試合は20日に予定されているガンバ大阪戦。J１チームを相手にどこまでしっかりボールをつなげるか、そして選手たちのアピールにも注目したい。

以上

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2012シーズンキックオフ！
FUJI XEROX SUPER CUP 2012
3月3日（土）13：35キックオフ／国立
柏レイソル vs FC東京

※同日開催　NEXT GENERATION MATCH
10：40キックオフ
U−18Jリーグ選抜 vs 日本高校サッカー選抜
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2012.02.17 Reported by 芥川和久