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【2012シーズン始動!ニューカマー・レコメンド】中町公祐スタイルの美学:中町公祐(福岡→横浜FM)(12.02.16)

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2012シーズン始動!ニューカマー・レコメンド
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「なん、つやつけとうとや」(博多弁で「何をすかしてるんだ」のような意味)
それが2010年、福岡に加入した中町公祐の第一印象だった。おまけに始動初日に怪我。記者会見での冗談を交えたコメントも合わせて、彼への期待度は一気に下がった。しかも、話す言葉が、いちいち関東のすかしたお兄さん風。「昔はちゃらかった」という噂話も相まって、豪放磊落をよしとする福岡には難しい男だなと、仲間と話した記憶がある。

しかし、宮崎キャンプで彼は違う姿を見せる。怪我明け間もない彼は、当然のことながら控え組。学生や韓国からのテスト生に交じって、練習試合に参加した。連係も意思統一もないチームに彼の意図は伝わらない。孤立し、自分の良さを見せる場所さえ与えられなかった。しかし、文句ひとつ言わず、嫌な顔を見せることもなく、ただ黙々とボールを追った。

練習後、ロッカールームを引き上げるのは2時間後。待ち受ける報道陣に対しては、相変わらず軽口をたたく。「どうかしちゃったのかな。最近、体のケアなんかするようになっちゃって。俺、おかしくなったかな」などととぼけてみせる。しかし、ある時、こう話した。「一生懸命にやっているところを見せたらだめなんですよ。それじゃ子どもの夢を壊してしまう。何もしていないのにサッカーをやったらかっこいい。だから子どもは憧れるんです」

開幕を数日後に控えた練習試合で、加入後初めてトップチームでプレーした彼は、そのチャンスを活かして開幕スタメンの座を掴む。その開幕戦で、彼は福岡サポーターの心を捉えた。中盤での汗かきプレーはいとわない。むしろ、泥臭いくらいにボールを追う。かと思えば、高いサッカーセンスに裏打ちされた気の利いたプレーでゲームを作っていく。74分、彼がピッチを去る時、この日、一番大きな拍手がスタンドを包んだ。それは、彼が自分の手で得た評価だった。

福岡で悔いが残るのは、シーズン序盤に負った怪我の影響で、2011シーズンは思うようなプレーが出来なかったことだろう。終盤は先発の座からも遠のいた。そんなとき彼は話した。「壁だなんて思ってませんよ。乗り越えるものがまたできたということ」。その表情は、かつて一度はJリーグから離れて慶応大学へ移った時の心境を聞かれ、「挫折だと思ったことは一度もありません。湘南から慶応大学へ移籍しただけですから」と平然と話した時と同じものだった。

また彼は、福岡がJ1昇格を果たした時、次のように話した。
「誰が何と言おうと、自分の力で証明することができる。これがプロの醍醐味」
おそらく彼は、横浜というおしゃれな町の空気を身にまといながら、いまも相変わらず軽口をたたいているのだろう。必死な想いを周囲に悟られないようにして。そして「新しい舞台で絶対に輝く。それがプロの醍醐味」と心の中でつぶやきながら。

以上

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2012シーズンキックオフ!
FUJI XEROX SUPER CUP 2012
3月3日(土)13:35キックオフ/国立
柏レイソル vs FC東京

※同日開催 NEXT GENERATION MATCH
10:40キックオフ
U−18Jリーグ選抜 vs 日本高校サッカー選抜
※チケット好評発売中詳細は【こちら】


2012.02.16 Reported by 中倉一志
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