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【キャンプレポート2012:湘南】1月29日(日):トレーニングマッチで得られたもの――上々の試運転。(12.01.30)

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29日、湘南は宮崎総合運動公園にて浦和とのトレーニングマッチを行なった。30分を4本、今季初の対外試合は0−2、1−2、0−0、0−1という結果となった。フォーメーションはいずれも3−4−2−1でスタートしたが、結果と合わせてうんぬんすべき時期ではないだろう。特に攻撃に関してはまだほぼ手つかずの段階である。

ただ、そのなかでも見えてくるものはある。志向するサッカー、すなわちコンパクトフィールドを保ち、主体的にボールを奪って攻撃を導くスタイルが実戦でどれだけ機能するか。キャンプを通して培ってきたフィジカルベースと併せて現段階の感触を掴んでおきたい。

「うちのスタイルをやるにあたり、見たかった点は大きく2つありました。ひとつはフィジカルワーク。つまりどれだけボールに行けるか、奪ってからどれだけ出て行けるか、爆発的な動きを何回できるか。もうひとつはいかに奪えるか、守備の連携面でした」指揮官はトレーニングマッチの主眼をこう話した。浦和はさすがに個々の能力が高く、湘南が前線からプレッシャーをかけてもうまくかわし、繋いで、スピーディーにゴールに迫った。得点は両幅を効果的に使い、ボールを動かしながら裏を取るなどして挙げたものだ。

ただ、そのなかでも湘南にとって見るべき時間帯は随所にあった。曹監督は言う。「前から後ろまでコンパクトにして、ファーストディフェンダーが速く寄せられた時間帯も結構ありました。連動して奪える場面が多かったことはよかった。悲観する内容ではない」。大卒ルーキーの三原向平が決めた2本目の得点の時間帯も、前からのディフェンスが流れを引き寄せた。相手GKから始まったボールに対し、下村東美や猪狩佑貴らが次々に高い位置で圧力をかけていく。「敵陣に7人ぐらいいたんじゃないか」と指揮官も振り返る好展開だ。

「やろうとしているディフェンス面を頭に入れて臨みました」下村は語る。
「ただ相手はペトロヴィッチさんの浦和だし、レベルの高い相手なので、裏を取られるのは分かっていた。そうしたなかで、どう自分たちのよさを出していくか。試合を通して連動していかなければいけない。周りを見る感覚はまだまだこれから。個人としてもチームとしても早くゲーム勘を戻したい」

前線と2列目以降に開きがあったり、奪ったボールを再び相手に奪われたりする場面はまだもちろんある。動きのロスも当然あるし、コンビネーションを含めて煮詰めるのはこれからの作業となる。

「まずはボールに行って相手にやられて体感しないと、今季目指すサッカーが自分のものになっていかない。J1のスピード感やフィジカル感を体感し、これを忘れずに今後のトレーニングマッチにも臨んでいく。この時期に浦和さんとできてよかった」あらためて曹監督は語った。開幕に向けて、実戦で嗅ぎとれたエッセンスを今後より濃いものにしていく。

以上
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2012.01.30 Reported by 隈元大吾
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