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ルヴァン 準々決勝 第1戦
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【FCWC 柏 vs アルサッド】プレビュー:最後の相手は堅守速攻のアジア王者・アルサッド。世界3位の座だけでなく、ACLの試金石となる重要な一戦。(11.12.18)

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12月18日(日)
TOYOTAプレゼンツ FIFAクラブワールドカップ ジャパン 2011
柏 vs アルサッド(16:30KICK OFF/横浜国)
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3位決定戦は興味深い一戦となった。ここまで来た以上は3位となってこの素晴らしい大会を締め括りたいという思いがある。しかも柏は、来年にはAFCアジアチャンピオンズリーグに出場するため、このステージで対戦するアジア王者・アルサッド戦は来季に向けた試金石の意味合いを持つ試合と言えそうだ。

準決勝のサントス戦でレアンドロ ドミンゲスと栗澤僚一が2枚目のカードを貰い受け、3位決定戦は出場停止になった。だが柏は、主力を欠いてもその穴を必ず他の選手が埋めることで長いシーズンを乗り切り、Jリーグのチャンピオンに輝いた。おそらくレアンドロの代わりは澤昌克が務めることになるだろう。柏は戦術的なベースがしっかりしているため、レアンドロを欠いたからといって、柏のサッカーそのものが変わってしまうわけではない。澤も「レアンドロの代わりはできないけど、僕の持ち味を生かしたい」と話しており、同じコンセプトの下、澤の持ち味である裏への抜け出し、攻守に渡る献身的なプレーなど、レアンドロとは一味違う武器が加わることになる。レアンドロ不在の試合は、この2年間無敗。今季は負傷で途中交代となった第25節の名古屋戦を含めれば5戦5勝で、そのうち2勝はレアンドロの代役を務めた澤がゴールを決めて勝ち切っている。同じ理由で栗澤の代わりに入る茨田陽生に関しても、何ら問題はないだろう。

超攻撃型のモンテレイ、煌びやかなタレントが揃ったサントス、そして今度のアルサッドは堅守速攻型のチームと、対戦相手のスタイルはバラエティに富んでいる。こうしたチームと対戦できるのは、やはりFIFAクラブワールドカップならでは。アルサッドの前線、ママドゥ ニアンはマルセイユ時代にフランスリーグ得点王になった経験があり、ハルファン アルハルファンはAFC最優秀選手受賞という輝かしい経歴を持つ。しかも彼らはセネガル人とカタール人だ。アフリカ系や中東系の選手が持つ爆発的なスピード、しなやかなテクニックは、日本人が苦手とする部分だと言われており、それらを駆使した鋭いカウンターアタックに柏がどう応戦するかは実に興味深い。準決勝でバルセロナに手も足も出ずに完敗したことによって、何やらアルサッドの評価がガタ落ちになっているが、それでアルサッドを軽視するのは大きな間違い。セネガル代表、カタール代表、アルジェリア代表、コートジボワール代表、韓国代表と、各国代表をズラリと揃えたアジア王者は紛れもなく強敵である。柏がサントス相手に好勝負を演じたからとはいえ、勝利が確約されているわけではない。

大谷秀和はこう言う。「この3試合、レイソルはものすごい勢いで成長している」。柏はこの10日間で世界レベルを体感し、そこから様々なものを吸収した。サントス戦での酒井宏樹の活躍は、その顕著な例であろう。確かに、サントスと好試合を演じた柏の組織力がアジア王者にどれだけ通用するかという点も見どころのひとつなのだが、アルジェリア代表の左サイドバック、ナディム ベルハジと酒井のマッチアップや、カタール代表のセンターバック、アブドゥラ コニに対する田中順也など、局面での1対1の対決、そしてそこから若い選手がどう試合の中で成長を遂げるかも注目したいポイントである。

柏にとって濃厚な11日間が幕を閉じようとしている。最後にも言わせてもらうが、この一戦は決して消化試合などではない。「世界3位」の座を勝ち取り、来季のACL、そして年内最後の大会である天皇杯へつなげるためにも、必ずや勝利を収めて有終の美を飾らなければならない。

以上

2011.12.17 Reported by 鈴木潤
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