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【2011 Jユースカップ 準々決勝:広島vs札幌/名古屋vs柏】プレビュー:12月まで仲間とサッカーをする権利をかけて、刈谷で熱いバトルを繰り広げる4チーム。(11.11.27)

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いよいよベスト8が出そろったJユースカップ2011。愛知県刈谷市にあるウェーブスタジアム刈谷では、広島ユースVS札幌ユース、名古屋ユースVS柏ユースの2試合が行われる。

◆広島vs札幌(11:00KICK OFF@刈谷)

第一試合の広島ユースと札幌ユースの一戦は、『高円宮杯プレミアリーグ頂上決戦』の前哨戦となるかもしれない。現在、2節を残して、両チームともそれぞれウェスト、イーストの首位に立っている。12月17日にウェスト、イーストの優勝チームが激突し、真の日本一を決める決戦に、王手をかけている者同士だけに、この一戦は非常に興味深く、意義深いものとなるだろう。

総合力では肩を並べる両チームだが、タレント的には札幌の方が上だ。というより、今年の札幌はユース年代すべてのチームの中で、ナンバーワンの戦力を誇っていると言っていいだろう。
来期のトップチーム昇格が決まっているDF奈良竜樹、小山内貴哉、MF荒野拓馬、前貴之、FW榊翔太の5人に加え、2年生にはU-17日本代表で、今年のU-17W杯ベスト8に大きく貢献したMF深井一希を筆頭に、テクニシャンのMF神田夢実、高性能サイドバックの堀米悠斗、長身FW下田康太と多くの年代別代表選手がずらりと揃い、他も羨む豪華陣容を固める。

しかし、守備の要である奈良がすでにトップチームでレギュラーを掴んだこともあり、この試合には出場しない。決勝トーナメント初戦のG大阪ユース戦では、1年生の内山裕貴をCBに起用して臨んだ。結果は1ゴールを挙げる活躍を見せる一方で、守備面では若干の不安を感じさせるものであった。
だが、アンカー的な役割を果たし、広範囲をカバーする深井と、攻撃センスに溢れ、正確なパスとドリブルで起点となるだけでなく、ヘッドも強い荒野のダブルボランチの存在は、チームにとって非常に心強い。この役割分担がはっきりとしたダブルボランチが、攻守において軸になると、神田、前、堀米、FW鈴木貴大といった『強力な飛び道具』が一気に、相手のバイタルエリアを切り刻み、ゴールを陥れる。
広島としては、バリエーション溢れる札幌の攻撃をどう抑え、攻撃の際は深井をどう引きはがして、相手のDFラインのひずみを突けるか。ここが大きなポイントとなりそうだ。

広島は札幌ほどのタレントはいないが、1,2,3年生の全体的なバランスは非常によく、何よりチーム全体に『戦う気持ち』が浸透しているのが強みだ。春先は正直、そこまで前評判は高くなかった。しかし、森山佳郎監督は積極的に1年生を起用し、チームに競争を植え付け、一気に戦力を活性化させた。DF脇本晃成、MF森保圭悟、FW藤井貴之の3年生が軸になり、ここにMF野津田岳人ら2年生がアクセントを加え、MF野口翼、川辺駿、FW越智大和の3人の一年生が自由なプレーで変化を加える。全学年のバランスが取れ、かつ団結力があるのが魅力だ。

決勝トーナメント初戦は大宮ユースの粘りに苦しみ、終始リードを許す展開となったが、2度追いついて、最後は延長後半に森保が決勝ゴールを決めて、競り勝った。この勝利は広島に勢いを与える勝利となり、どの大会も接戦をこなしながら成長していくチームだけに、ここで苦しみながらも勝てたことは、大きなパワーとなっているはずだ。
はっきり言って、どっちが勝つか予想するのは難しい。言えることは、ハイレベルで白熱の試合になることは間違いないということ。それだけに、ここはぜひ注目してほしい一戦だ。


◆名古屋vs柏(14:00KICK OFF@刈谷)

第二試合は2回戦で神戸ユースに4-1で大勝した名古屋と、千葉ユースとの千葉ダービーをPK戦の末に下して勝利してきた柏。対照的な勝ち上がりをしてきた両チーム。タレント的には若干名古屋に分がある。

名古屋はトップ昇格が決まったFW高原幹、MF水野泰輔、U-18日本代表DF佐藤和樹の3人を軸に、U-16日本代表のDFハーフナー・ニッキ、期待の1年生FW北川柊斗と森勇人と、多くのタレントを揃える。
昨年は怪我で苦しんだ高原は、前線で動き回って起点となるだけでなく、個で突破をしてゴールを決めることが出来る頼もしきストライカー。ここにシュートセンス抜群の北川が絡んでいく攻撃は迫力満点。さらに左サイドからは抜群の精度を誇る左足クロスを操る佐藤が、絶妙なタイミングのオーバーラップからチャンスメーク。柏からすれば、左からの攻撃は要注意で、いかに彼に時間とスペースを与えないようにするかが、名古屋攻略の一つのポイントになる。

柏はDF山中亮輔、U-17日本代表MF秋野央樹らが軸になる。秋野は視野が広く、キープ力とパスセンスに秀でており、代表などではボランチやサイドMFをこなすこともあるが、チームでは高い対人能力を買われ、CBとしてプレーしている。
柏としてはいかに名古屋の攻撃を秋野を中心とした守備陣が連動して、プレッシャーをかけ続け、MF荒木大吾、FW木村裕らアタッカー陣が、スピードを生かした突破で、ハーフナー・ニッキが束ねる名古屋DFラインを切り崩すことが出来るか。ここが大きなポイントになるだろう。

この戦いに勝利をすれば、いよいよ戦いの場所は大阪・金鳥スタジアムに移行する。果たして、ベスト8の壁を打ち破り、ベスト4に生き残るのはどのチームか。準決勝は12月23日、決勝は12月25日。12月まで今の仲間たちとピッチを駆け抜け続ける権利を懸けた熱き戦いが今、始まる。

以上


2011.11.26 Reported by 安藤隆人
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