予選で各組1位(Dグループ1位:清水、Eグループ1位:京都、Aグループ1位:鹿島、Hグループ1位:C大阪)になった実力と戦い方を、決勝トーナメント2回戦でもホームサポーターの後押しのもと披露!準々決勝27日は舞台を移して中3日で迎える。
◆清水vs京都(11:00KICK OFF@金鳥)
決勝T(トーナメント)2回戦の23日清水には嬉しい話題が舞い込んできた。予選でも活躍していたMF石毛秀樹の『AFC ANNUAL AWARDS 2011』AFC Youth Player of the year 2011(AFC年間最優秀ユース選手賞)受賞の知らせである。この賞を受賞したのは日本人5人目、男子では清水の小野伸二(1998年)、磐田の前田遼一(2000年)、神戸の大久保嘉人(2003年)に次いで4人目となった。2回戦には、マレーシアでの授賞式出席のため出場できなかったが、チームメイトはノミネートでの不在が良い刺激になったに違いない。清水vs浦和の試合は開始早々6分に柏瀬が先制、前半終了間際41分に影山が2点目、そして後半の57分にダメ押しの3点目を伊東が決め、90分に浦和が意地で1点を入れるも、3−1とサポーターとともに喜び合える理想的な形だった。
一方、京都はU-18日本代表として4人(GK杉本大地、DF高橋祐治、MF原川力、FW久保裕也)がAFC U-19選手権2012予選に出場。23日の2回戦vs福岡戦では、約1ヶ月ぶりにベストメンバーが公式戦に揃うことに(久保裕也はトップチームのため出場せず)。「遠征から帰ってきたメンバーが入っての久しぶりの公式戦という不安はあったものの立ち上がりは悪くなかった」と本田監督が語るとおり、福岡が先制した39分まではポゼション率高く京都のペースで試合が運んでいた。堅守速攻の縦パス一本でCB(センターバック)の間を通され0−1にされると、立て続けに京都陣内でFK(フリーキック)を与え0−2にして折り返す。後半4−1−4−1にシステムチェンジし攻勢に出る。後半に入って52分立ち上がりからチームを引っ張ってきた代表帰り原川がCK(コーナーキック)からの流れをドリブルで持込み1点を返すと、53分に上原が同点にする。2−2のスコア、京都は残り10分怒涛の攻撃をみせるも決定的チャンスを外す。両チームの選手・ベンチが延長を考えた、アディショナルタイムは1分。終了間際に国領がネットに突き刺す中央からのミドルシュートを決め3−2、大逆転勝利となった。エース三根はサポーターとともに、余りにも劇的過ぎる戦いに涙を流して喜んだ。
27日清水は石毛が戻りベストメンバーに、京都も遠征帰りとフィット感が増すのは間違いない。ポゼション力と展開力ある両チーム、どちらがボール支配率を高められるのか?!中3日で迎える清水vs京都戦はJユースカップの本拠地、金鳥スタジアムに集うサポーターのボルテージを上げてくれること間違いなし。11:00KICK OFF!
◆鹿島vsC大阪(14:00KICK OFF@金鳥)
10月10日早くもユースから3選手(DF鈴木隆雅、FW中川義貴、FW/MF宮内龍太)のトップ昇格内定を発表した鹿島。予選、決勝Tでも彼らの力が生きている。そこには、今季就任したキッカ監督と熊谷ヘッドコーチの戦術・采配そして勝負へのこだわりがチームに植えつけられたことも大きい。「球際では相手より一歩前へ」「テクニックとフィジカルでは優位に立てなくてもメンタルを出し切って戦う」「綺麗でなくても勝つ」こういったことが試合の随所に出ている。決勝T2回戦vs新潟戦でも、シッカリとした準備と勝利への貪欲さが得点に結びつき前半31分徳野が決め折り返すと、後半は鈴木隆雅が2得点(70分、90分)中川義貴も86分にしっかり決めきって、ホーム鹿島Gで実力の差をサポーターに知らしめた。特筆すべきは鈴木隆を中心としたセットプレーの強さ、そこに予選のFC東京戦でみせた勝負への粘り強さや、前線2列目からの個の力を自信に大阪入りする。
C大阪は2年生を中心とするチーム。得点ランキング8点とトップを走る南野拓実が、チームを引っ張る。予選そして決勝T2回戦vs大分戦でも、強引かつ貪欲にゴールを狙う姿はまさに獲物を追かける狼そのもの。予選のリベンジに来た大分に粘り強さを示されたものの、前線からの運動量のある速いプレスと、個人技で前半を3−0で圧倒(5分長谷川、12分西村、24分秋山)。雨で足が後半止まりかけ2点を返されたが、最後までゴールへの意欲を見せつけた。ここ数年毎年ユースからトップ昇格を果たしていたが、今年はまだ昇格のニュースが入ってきていない。27日からのホーム金鳥スタジアムでの戦いと頑張りが3年生いや2年生でのトップ昇格をフロントに決断させるキッカケとなるかもしれない。
その気持ちは決勝Tを前に、トップのレギュラー組と練習試合を行なったときにもみせていた。トップのお株を奪う戦いで30分×2本を2−2で終えている。そこでもエース南野がもたついたCBのボールをインターセプトし先制点をあげ、最初の30分を2−0で折り返したのだ。決勝Tの大分戦では南野は得点できなかったものの、南野が持ち込んで粘った後の得点やチャンスが多く生まれている。
鹿島の鈴木を中心とした堅守とセットプレーそして粘りあるチームに、高い位置での速いプレスからの南野を中心とした攻撃のC大阪、チームとしての戦いの個性を出すのはどちらか?中3日C大阪はホームのアドバンテージを活かせるのか?
金鳥スタジアムでの準々決勝2試合目も熱くなること受けあい!サポーターの声援がユース年代の選手たちの気持ちをより高めてくれるに違いない。熱戦をご覧あれ。14:00KICK OFF!
以上
2011.11.26 Reported by 和田りつ子
J’s GOALニュース
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