11月12日(土) 2011 J2リーグ戦 第35節
愛媛 2 - 2 鳥栖 (13:04/ニンスタ/2,928人)
得点者:22' 齋藤学(愛媛)、39' 豊田陽平(鳥栖)、67' 東浩史(愛媛)、76' 豊田陽平(鳥栖)
スカパー!再放送 Ch180 11/13(日)後11:00〜
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2位で昇格を争う鳥栖と、14位の愛媛。立場は大きく違っても、それぞれが勝利への強い思いを持って戦っていたことはピッチから伝わってきた。ゴールを奪う、というサッカーの醍醐味が随所に見られた90分間。それぞれがストロングポイントを示し、2得点を奪い合ったものの最終的にはドローで試合は幕を閉じた。それでも、この試合を目の当たりにしたサポーターにとっては、一進一退の攻防に手に汗を握る展開だったことだろう。
その中でまず、立ち上がりにゲームの流れをつかんだのは鳥栖。「一番警戒していた」と青野慎也コーチは指摘したが、愛媛は今週のトレーニングでも対策を講じてきたはずの鳥栖のロングボールに苦しめられた。セカンドボールを拾われ、サイドを突かれて思うように最終ラインも上げられない。それでも、愛媛は前半22分にエースの11試合ぶりとなるゴールで流れを呼び戻した。齋藤学が東浩史のパスをペナルティーエリア内で受けると、切り替えしたところを豊田陽平が引っ掛けてPK。齋藤が自らゴール左へ蹴りこみ、愛媛が先制点を奪った。
そこからは、カウンターから活路を開いていった愛媛。前線の3人に左の前野貴徳、右の東が絡む。攻めた後はしっかりと最終ラインを上げて狙う形に持ち込み、ペースをつかんだかに思われた。
しかし、鳥栖は1本のセットプレーで同点に追いつき、試合を振り出しに戻した。決めたのは、こちらもエース・豊田。打点の高いヘディングで、今季20得点目を叩き出してPKの借りを返した。ふと頭をよぎったのは、2008年のこと。当時は山形の若きエースとして、J1昇格を手繰り寄せる決勝ゴール決めた豊田。3年後、たくましさを増した鳥栖のエースが、再びニンスタで愛媛の前に立ちはだかった。
それでも、愛媛は後半に入って再びゴールのチャンスを作り出した。後半16分にはコーナーキックから、そして19分には内田健太のロングスローから高杉亮太が鳥栖のゴールを脅かした。直後の愛媛はすかさず、怪我から復帰した関根永悟を入れて勢いを加速させると、追加点が生まれたのはその右サイドから。後半22分、自陣からの素早いリスタートで東が前を向いていた関根を使うと、再びゴール前に飛び込んだ東。関根からのリターンを受け、内田とのワンツーで鳥栖の最終ラインを突破すると、そのまま落ち着いてシュートを流し込み愛媛が再びリードを奪った。
その直後の鳥栖は、なんでもないバックパスをコーナーキックにしてしまうなど、落ち着きを失うかに思われた。しかし、確固たる強みを持っているからこそ、そこで崩れることはなかった。
それはやはり、前線の高さと強さ。ハッキリとしたストロングポイントがあるからこそ、鳥栖はここまで無敗で勝点を積み重ねることができたのだろう。後半31分、一度は左サイドからのクロスを前野が跳ね返したものの、再び右サイドから放り込まれたクロスを押し込んだのは豊田。追いついた後にも豊田がヘディングで競り勝ち、木谷公亮が詰めてクロスバーを叩くシーンを作り出したが、分かっていても止められない高さに愛媛は勝点2をもぎ取られてしまった。
逆に、鳥栖は無敗記録を16試合に伸ばし、ニンスタから勝点を持ち帰った。もちろん決して満足できる結果ではないだろうが、最低限の勝点1を持ち帰り次節のバトル・オブ・九州(11/20北九州戦@ベアスタ)を迎える。その後もアウェイ徳島戦、最終節のホーム・熊本戦と続く昇格への道。難しいカードばかりだが、ここまでくれば持っている強みを出し切るだけだ。
その一方で愛媛もシーズンの終わりに向けて、乗り越えなければならない壁が残されたままだ。ひとつは次の天皇杯3回戦(11/16広島戦@広島ビ)。J1広島との対戦になるが、シーズン終盤に来て上向いてきた流れをジャイアントキリングという形で結果に残せるか。できることならそこで弾みをつけ、次節の富山戦(11/19@富山)でリーグ戦11戦未勝利の壁も突き抜けたい。これらは愛媛にとっても鳥栖にとっても簡単なノルマではないが、それを克服してこそ今日は手にすることができなかった大きな喜びにたどり着くことができるのだ。
以上
2011.11.13 Reported by 近藤義博
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