10月19日（水） 2011 J2リーグ戦 第6節
富山 0 - 3 鳥栖　（19:04／富山／2,014人）
得点者：8' 早坂良太（鳥栖）、43' 早坂良太（鳥栖）、90'+3 豊田陽平（鳥栖）
スカパー！再放送 Ch184 10/21（金）後05:00〜
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開始８分に先制した鳥栖が終始ゲームをコントロールして３−０で快勝した。３〜５位が総崩れとなり、昇格争いの混戦で後続を一歩リードした。リーグ戦4連勝・11戦無敗で次節は４試合ぶりにホームに戻り首位のＦ東京とぶつかる。

富山は金星奪取を狙っていた。前半を無失点で守り切り、後半に攻めに転じる計画を立てた。最近は序盤の失点が多いため先発メンバーも変更して勝負をかけた。最終ラインからのコーチングを期待してＤＦ吉井直人、高さと守備力を買ってＭＦ吉川拓也を起用。ともに負傷明けで25試合ぶりの先発出場だった。

しかし、必勝プランは開始早々の失点でもろくも崩れ去った。
鳥栖は前半８分、自陣からのフィードを右サイドでＭＦ池田圭が競る。ゴールを背にボールを受けたＭＦ早坂良太が機敏な身のこなしで時計回りに向きを変えながら左足を振り抜いた。ゴール左上に決まる鮮やかなミドルシュートだった。開始10分以内に先制点を挙げるのは３試合連続。チームの勢いをまざまざとみせつけた。その後は守るべき時には守備ブロックをがっちり築いて手堅くゲームを進めた。

富山は反撃を試み、前半10分には右サイドを崩してＭＦ大西容平がクロスを上げ、逆サイドからＭＦ谷田悠介が折り返すが詰めることができない。同37分には吉井のフィードからＭＦ舩津徹也が右サイドを突破してグラウンダーのクロスを送り、ＦＷ黒部光昭が狙ったが相手ＤＦ木谷公亮の体を張ったプレーに防がれた。

鳥栖は43分に再び早坂が追加点を挙げる。右サイドの裏のスペースに走り込んだ池田がセンタリング、ＦＷ豊田陽平がつぶれ役となって早坂が詰めた。

後半は交互に攻め合う展開となったが、富山は同29分にＤＦ池端陽介が２つめの警告で退場となって万事休す。31分、黒部、ＭＦ朝日大輔とつないでＭＦソ ヨンドクが狙ったがＧＫ赤星拓の好セーブに阻まれた。

安間貴義監督は「チャンスはあった。しかし、シュートに至るまでのラストパスの精度、ゴールに入れる精度は相手との差を感じた部分。選手が最初から全力で挑んでいただけにより力の差を感じざるを得なかった」と話す。富山の敗北感をより強めたのが終了直前の鳥栖ＦＷ豊田が挙げた３点目。ペナルティーエリア右端からＤＦを交わしてＧＫの頭上を打ち抜いた。

高い個人能力、安定したゲーム運び、要所で加点する勝負強さと勢い。鳥栖から感じた強さは、富山の選手たちが現在地を知る物差しになったはずだ。吉井は「自分の力のなさを感じて悔しかった」と話す。敗戦をばねにしなければならないだろう。

以上

2011.10.20 Reported by 赤壁逸朗