10月17日、横浜FCから田口貴寛ヘッドコーチの就任が発表されました（リリース）。残り９試合とシーズンが押し迫ったタイミングでのヘッドコーチの就任ということで、ちょっと驚かれた方も多かったのではないかと思います。

田口コーチは、岸野靖之監督より１歳年上。読売クラブでともに選手として戦った仲間で、読売クラブ、ヴェルディ川崎の下部組織でも縁が深い仲です。
岸野監督が「人間的にはまじめで嘘をつかんし、信用できる。僕より年上だから、客観的に損得なしにものを言ってくれる。あと、勝てなくなるとどうしても、スタートからの仲間だと視野が狭くなるから、冷静な目で見たアドバイスでもっと良くなればというのがクラブの狙い。自分にも反省があるけど、他のコーチがもっとのびのびとやりやすいようにする役割もある。横浜FCが良くなる、勝っていけるのであれば何でもするということかな」と述べるように、旧知ということもありますが、その狙いも明確で、早くも厚い信頼を置いています。

「誰も（岸野監督に）文句が言えないらしいから（笑）、僕が代わりに言おうと。フィルター的な役割かな。西が丘での愛媛戦は、今回の話とは関係なく個人的に見ていましたが、つなぐことにこだわるあまり、中途半端になっているという印象があります。ただ、横浜FCのことはまだ全然知らないので、これからです。今、横浜FCのサッカーについて監督にいろいろ聞いているところで、これから徹夜で監督とビデオを見る予定です。お互い、先に参ったと言わないので、どちらかが倒れるまで見るかもしれませんが」（田口コーチ）
２００１年にＳ級ライセンスを取得していますが、これまでサッカースクールなどをやっておりＪリーグはあまり見られておらず、海外のサッカーなどをフラットに見ていたとのこと。その先入観のない冷静な視点からのアドバイス、そして成績が落ち込んでいるチームの風通しを良くする役割で大きく期待できると思います。チームに合流したのが10月17日で、まだ選手の顔を憶えている段階。三浦知良選手と、教え子の柳沢将之選手とは話ができたようですが、その色が出てくるのはこれからだと思います。まずは、チームに新しい風と刺激を与えてほしいと思います。

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2011.10.18 Reported by 松尾真一郎