スカパー！生中継 Ch173 後07:20〜
☆totoリーグ第４ターン開催中！
----------
★鳥取側プレビューはこちら
臨戦態勢だ。「シーズンの残りはプレーするというより、勝つだけ」。これは岡山のボランチ・仙石廉が発した言葉だ。選手たちのストレートな思いを、指揮官はメディア向けに少しだけ言い換える。「喉から手が出るほど欲しい勝点3ですからね」と、影山雅永監督。「この連戦で鳥取も岡山も、下の順位から中位に抜け出せるかどうかが懸かっているので、出来るだけ勝点を積み重ねたい。コンディションを整えて、相手の弱みにつけこみ、強みを消しながら、うちの良くなっているところを出して、いいゲームをして勝ちたい」。
岡山は10月16日、アウェイでＦ東京と対戦した（ /jsgoal_archive/game/2011/20110200030420111016.html ）。0−3というスコアは岡山が敗れたことを示すが、同時に戦う気持ちも込められている。影山監督は、こう話す。「ちょっと低めに構えてスペースを消して、というプランで行こうと思っていた。でも最後の最後のミーティングで、選手たちが『俺、行きたいですよ、Ｆ東京相手に』と言うから、『じゃ行くかぁ！』って。行っても外されていたから、結局はハーフウェイラインから構えてる形に見えたと思う。そうなることもわかっていたし。でも行きたいんだったら行こう、と背中を押した」。
トップの久木田紳吾は、「出るからには点を取りたいので、今は悔しさだけがある。でもチャレンジは出来た」と、シャドーの妹尾隆佑は、「攻撃面で多少の手応えは感じた」と話す。「普通のクロスだけでなく、シャドーが斜めに抜けて、えぐったところからマイナスにボールを出すなど攻撃のバリエーションを増やし、Ｆ東京という実力差のあるチームに対して、ある程度意図が出せたこと、とくに後半の健闘は次につながると思う」と影山監督は話す。
今回のゲームで鍵を握るのは、ボランチだ。Ｆ東京戦では、ボランチに千明聖典と仙石が入り、縦を意識した位置関係をとった。「1人がDFラインの近くにいった時、もう1人が縦のポジションをとると、シャドーとの関係もうまくいく。そこをいじることが出来たから最後のサイドの攻撃にもつながった。DFからボールを受ける時も相手が来る時も、しっかりとタメを作ってボールを動かして展開できた。ボランチが機能すれば、いい攻撃が出来る」（影山監督）。「もっと緻密に距離感を計算していけばコンビネーションは深められるし、もっとやっていける」（仙石）。
鳥取との前回の対戦は、9月10日。CKからキム・ソンミンが後半23分、J初ゴールを決めて鳥取が先制。しかし後半35分、岡山は岸田裕樹のゴールでゲームを同点に引き戻して、1−1でゲームは終わった（ /jsgoal_archive/game/2011/20110200030320110910.html ）。現在の順位は、岡山が勝点31の17位、鳥取が勝点28の19位。前回の対戦以降、岡山は鳥栖、千葉、水戸、鳥栖（2度目）、Ｆ東京と戦い、1分4敗。鳥取は熊本、東京Ｖ、草津、湘南、大分と戦い、1勝2分2敗。過去5試合の失点は、岡山の15に対し、鳥取は4。天皇杯2回戦はともに突破している。数字だけを見るかぎり、岡山の戦績はこの2カ月奮わないが、「天皇杯の試合に勝って、調子が上がった。雰囲気もよくなった」と岡山・金民均。
鳥取は前回の岡山との対戦では4−2−2のフォーメーションをとった。先々週の大分戦では、3バックに対して前線3人でプレッシャー掛ける4−3−3で臨んだ。そのあたりの準備をしながら、メンタルを上げっぱなしの状態にしているのが現在の岡山だ。「戦い方は今までどおり。自分たちの前線からの守備、切り替えを変えずにこのままやっていきたい」（澤口雅彦）、「勝つことでプラスの流れに行ける」（後藤圭太）。冒頭の「シーズンの残りはプレーするというより、勝つだけ」という仙石の発言は、じゅうぶんに過激だが、岡山に戦う覚悟があることが、この陰陽ダービー第2戦ではっきりするだろう。
以上
2011.10.18 Reported by 尾原千明
