10月12日（水） 第91回天皇杯 2回戦
Ｇ大阪 2 - 0 佐川滋　（19:00／万博／2,932人）
得点者：26' 川西 翔太（Ｇ大阪）、47' キム・スンヨン（Ｇ大阪）
★第91回天皇杯特集
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ヤマザキナビスコカップ準決勝・浦和戦から中２日で天皇杯初戦、２回戦のSAGAWA SHIGA FC戦を迎えたガンバ大阪は、その浦和戦から大きく先発メンバーを変更。GK藤ヶ谷陽介、MF武井択也以外は、今季の公式戦で初先発を飾る選手も多く、平均年齢23.9歳と若いG大阪が万博記念競技場のピッチに立つ。　

前半、先にボールを支配したのはG大阪。ただ、パスこそ繋がるものの、相手がしっかりとゴール前でブロックを作ってきたこともあってだろう。横に、横にとボールが動くばかりでなかなか縦に鋭くボールが入っていかない。フィニッシュに繋がるラストパスも少なく、シュートもほとんど打てない時間が続く。そんな中、均衡を破ったのは26分、FW川西翔太。試合前、「早く先制点を獲って試合の流れを引き寄せたい。強引に打っていくことで試合の流れを引き寄せられるところもあるので、そのへんは自分も前線で意識しながらプレーしたい」と話していたFW大塚翔平が、その言葉通り、やや遠目から放ったシュートがFW川西に当たる形で角度が変わり、そのままゴール左隅に吸い込まれる。
「あの時間帯までシュートらしいシュートがなかったので、とりあえず打とうと思って打ったら、たまたまですが、いい形になったので良かった（FW大塚）」
結果的に前半に奪ったゴールはこの１点にとどまったが、全体がハードワークを示しながらの折り返しに、西野朗監督も「アグレッシブにファイトできている」と合格点を与えて折り返す。

対するSAGAWA SHIGA FCも立ち上がりからG大阪にボール支配こそされたものの、個々がしっかりと守備意識を示しながら落ち着いて試合を進めていく。ただ、攻撃においては回数こそ多くはないものの時折サイドを使って切り崩そうとするも、焦りからかミスも目立ち、効果的にG大阪のDFラインに揺さぶりをかけることができない。先制点を奪われてからは、ビハインドを追う展開に攻勢に試合を運ぶかと思われたが、さほど流れは変わらず守勢の時間帯が続く。それでも、G大阪に先制点以外のビックチャンスを作らせなかったと考えれば、１−０というスコアは後半に繋がるものだったと言っていい。

先に２点目をどちらが奪うかで試合の流れが大きく変わることが予測された後半。47分という早い時間帯にゴールを奪ったのはG大阪だった。GK藤ヶ谷からの間接フリーキックを受けたMFキム・スンヨンが相手DFのミスもあってゴール前中央にドリブルで抜け出し、落ち着いてゴールを陥れる。G大阪にとっては、気持ちの面で試合をより落ち着いて運ぶための待望の追加点。対するSAGAWA SHIGA FCにとっては出ばなをくじかれる重い失点となる。
ただ、これでようやく目が覚めたのか、SAGAWA SHIGA FCもようやく前がかりの展開に。サイドのアタッカー陣が果敢に突破を試みるが、攻撃のアイデアに乏しく、単調になったこともあり、ことごとくG大阪の守備陣に跳ね返されてしまう。75分、76分と立て続けに得たコーナーキックのチャンスも、GK藤ヶ谷の安定したセービングの前に、チャンスにはならず、１点を遠く感じる時間が続く。

残り15 分を切ってからは攻守がめまぐるしく入れ替わる展開。G大阪がF69分にFWイ・グノ、DF高木和道を、さらに83分にFWアフォンソを投入して前線の枚数を増やし、中盤を１ボランチに変えたこともあり、その中盤に生まれたスペースを突いた攻撃でSAGAWA SHIGA FCがやや勢いで上回るが、G大阪の守備陣に落ち着いて対応され好機を見出せない。SAGAWA SHIGA FCが85分、88分と立て続けに得た、ペナルティエリア付近、好位置からのフリーキックのチャンスも、ゴールネットを揺らすことはできず、結局、２−０で試合終了。G大阪が水戸ホーリーホックとの３回戦（11/16＠万博）に駒を進めた。

以上


2011.10.13 Reported by 高村美砂