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【第91回天皇杯 2回戦 横浜FC vs 松本】プレビュー:フランサの魔法で「あと一歩」の呪縛を解きたい横浜FC。松本山雅は2年前に続く“番狂わせ”を狙う。(11.10.07)

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10月8日(土)第91回天皇杯 2回戦 横浜FC vs 松本(14:00KICK OFF/松本球)
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★第91回天皇杯特集
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「あと一歩で勝てない状況が続いている。天皇杯もリーグ戦も関係ない。とにかく1つ勝って、勢いに乗りたい」。高地系治は力を込めて語る。

現在J2で15位に低迷する横浜FC。「J2優勝」を掲げてスタートを切ったことを考えると、「こんなはずじゃないのに」という言葉がつきまとう、これまでの戦いぶりである。そこには様々な原因が考えられるが、高地が言うように「あと一歩」で勝てない試合があまりにも多すぎたことが、その1つとして挙げられる。

これまで喫した13敗のうち10敗が1点差。ミスなどで崩れ、先制点を許し、そのまま逃げ切られる形が多かった。前節札幌戦もそうだった。序盤からJ1昇格争いの渦中にいる相手に対して、圧倒的に主導権を握るものの、後半にミスから先制点を許してしまう。その後、1点を返したが、終盤にセットプレーからゴールを奪われて敗戦。またしても「1点差」であった。
現在6試合勝利のない状況にある。なんとしてもこの悪い流れを断ち切らなければならない。2勝2分1敗だった6月、4連勝だった8月と2度波に乗れる機会があったが、その後に「あと一歩」の差で試合に敗れたことで再び流れを手放してしまった。今季はその繰り返しだが、もう一度流れを引き寄せるためにもとにかく結果を出したいところ。天皇杯でしっかり結果を出して、勢いよく残りのリーグ戦に向かいたい――それが横浜FCのこの試合に向けての意気込みである。

そのためにも「先制点が大事」(中野洋司)になってくる。おそらく横浜FCが主導権を握る展開が予想され、自分たちの時間帯にしっかり点を取ることが求められる。逆に、そこで点を取れないようだと焦りが生まれ、相手のカウンターの脅威にさらされることだろう。点を取るべきときに取れるか。これがこの試合での最大のポイントとなる。
そこで、岸野靖之監督はある決断を下した。ブラジル人3人の先発起用である。中でも注目はフランサとエデルの2トップだ。かつて欧州チャンピオンズリーグでレアル・マドリーから2得点を奪った『魔法使い』フランサの抜群に高い個人能力とエデルの鋭いドリブル突破を生かして松本山雅の守備を打ち破る狙いだろう。2人の個の力を最大限に生かして、早い時間帯に点を取りたいという思いがヒシヒシと伝わってくる布陣である。

当然、リスクはつきまとう。2人とも守備が得意な選手ではなく、前線から連動したプレスをかけることは難しい。中盤からDFにかけての1人1人の守備の負担は増えることとなる。「後ろがしっかりリスクマネジメントしなければいけない。うまく前の選手の力を発揮できるように後ろが踏ん張りたい」と中野が言うように、攻守のバランスを保ちながら戦うことが重要となってくる。たとえ攻め込みながら点を取れなくても「焦れずに戦う」(中野)慎重さも持っておかないといけない。
「天皇杯用の戦いではなく、今後のリーグ戦を見据えた布陣」と岸野監督は語る。くすぶり続けている今季の横浜FC。このままシーズンを終えていいわけがない。“何が何でも燃えたぎる炎をたきつけてやる”という、岸野監督の強烈な意志とともにこの一戦に挑む。「あと一歩」の壁を打ち破るためにも重要な一戦となる。

相手はJFLの松本山雅(略称ガンズ)。2年前に浦和レッズを倒した経験のあるガンズは、“ジャイアントキリング慣れ”しているチームと言っていいだろう。当然、“番狂わせ”を狙って試合に挑んで来るに違いない。この試合は横浜FCのホーム扱いであるが、ガンズの庭と言えるアルウィンで行われる。JFLでは群を抜く観客動員を誇るガンズにとって、ホームの雰囲気で戦えることは大きな力となることだろう。

リーグ戦を見ると、現在J2参入圏内の4位と勝点2差の6位につけているものの、リーグ屈指の戦力を擁しながらもなかなか波に乗れずにここまで来てしまっている感じが強い。それだけにJクラブに勝利して、リーグ終盤に弾みをつけたいところだ。
リーグ序盤は堅守速攻のチームであったが、シーズン中に大橋正博や船山貴之といった攻撃的な選手を補強したことで、カウンターだけでなく、流れるようなパスワークからゴールに襲いかかる攻撃を見せるようになった。この試合でも横浜FCのプレスを翻弄するパスワークでチャンスを作り出したいところだ。
そして、ガンズには、今季途中まで横浜FCの一員として戦っていた飯尾和也をはじめ、久富賢や須藤右介といった“元横浜FC”の選手がいる。彼らはこの一戦に並々ならぬ闘志をぶつけてくることだろう。

そうした鼻息荒いガンズに対して「受け身になってはいけない」と中野は言い切る。一発勝負にカテゴリーは関係ない。熱く、激しく、自分たちの未来を勝ち取るためにすべてのエネルギーをぶつけ合う90分。少しでも気を抜いたチームが涙を呑む激戦となるに違いない。

以上

2011.10.07 Reported by 佐藤拓也
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