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【J1:第28節 仙台 vs C大阪】レポート:「復元力」が試された一戦は仙台が勝利。周到な対策も加えて熱戦を制する(11.10.03)

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10月2日(日) 2011 J1リーグ戦 第28節
仙台 2 - 1 C大阪 (15:04/ユアスタ/16,407人)
得点者:21' 渡辺広大(仙台)、40' 菅井直樹(仙台)、87' 小松塁(C大阪)
スカパー!再放送 Ch184 10/4(火)前04:00〜
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2007年途中からレヴィー クルピ監督に率いられるC大阪と、2008年から手倉森誠監督に率いられる仙台。J2時代から鎬を削り、2009年には同時にJ1昇格を達成し、J1の場でも接戦を繰り広げてきた。ホームタウンの風土もチームのスタイルも違うけれど、Jリーグの歴史の中で「ライバル」と呼べる関係を育んできたことは間違いない。

この両者は、ステージは違えども似たような状況でこの週末を迎えていた。C大阪は9月27日にACLで全北現代に1-6と大敗を喫して敗退。仙台は翌28日にJリーグヤマザキナビスコカップで磐田に0-3と大敗を喫してこちらも敗退。それぞれ、この敗戦を受けて「ここからいかに立ち直るかが大事」(太田吉彰)という一戦だった。

立ち上がりは双方とも疲労などからぎこちなさが目立ち、相手のミスからカウンターを狙うかたちが見受けられた。しかし徐々に仙台がペースを握り、得意のセットプレーから2点をリードして折り返す。この日のC大阪は負傷の清武弘嗣に代えて山口螢をピッチに送りこみ、4-5-1をベースにしながら守備時に4-3-3に近いかたちに変化する戦法を採っていた。しかし扇原貴宏が試合後に「3ボランチでしたが、型にはまってはダメかなと思った」と振り返ったように、中盤で前後が離れてスペースができることも多く、そこを仙台が逃さず使い始めた。

仙台の2点はセットプレーから。ともに右CKから近いサイドで合わせたボールを逆サイドに流し、そこに選手が飛びこむかたちだった。21分の1点目は渡辺広大、40分の2点目は菅井直樹とフィニッシャーは異なったが、パターンは同じ。「全北戦でやられたようなかたち」とは失点した側の藤本康太のコメントだが、仙台の手倉森監督も「全北戦のセットプレーのシーンがその通りで、前日練習でも確認していました」と、セットプレーにおける最近のC大阪の弱点を突いたことを明かした。

後半、C大阪は高さと機動力を併せ持つ小松塁、攻撃センスの高いレフティーの大竹洋平をピッチに送りこみ、反撃体制に出る。69分には杉本健勇も投入して前線のポイントを増やし、87分にもぎ取ったPKを小松が決めて1点を返した。渡辺が「あまり守備の機能していない時間もあって、そのあたりが甘かった」と反省したように終盤は仙台がC大阪の猛攻に振り回されたものの、スコアは2-1から動かずタイムアップとなった。

「復元力が試される一戦」と手倉森監督が事前に展望していた試合で、仙台は球際の激しさのような局面での事象と、細かい対策でC大阪を振り切り勝利。渡辺や関口訓充といったチャンスを得た選手の活躍もあって、「復元力」を示して結果を出した。
「そんなに内容のいい試合ではなかったけれど、こういう一戦も勝てるようになったことでまた自分達は強くなっていると感じます」と梁勇基は振り返る。これもまた、手痛い敗戦を糧にした「復元力」の証といえよう。

週の半ばのカップ戦を戦った影響で、両チーム少なからず疲労がプレーに影響した部分はあった。それでも双方ができることをプレーで示し、ある時は球際で激しい攻防を見せ、ある時はライン際ギリギリでのボールタッチがプレーの流れをつなぐ。そんな場面が随所で見られたこのライバル対決は、きっとスタジアムに来たお客さんに多くのものを伝えただろう。もしかしたらこの2チーム同様、この一週間でうまくいかないことのあった方もいたかもしれない。でも、フットボールが持つ「復元力」が一人でも多くの方に届けば、互いにとって幸福な週末になったはずだ。
こうした戦いが増えることで、終盤戦のJリーグが、今までにも増して面白くなっていくことに期待したい。

以上

2011.10.03 Reported by 板垣晴朗
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