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連動性に富んだ攻撃。それが今節迎えるFC東京のストロングポイントであるのは間違いない。事実彼らはそれによって今季数々の美しいゴールを生み出し、奪った得点の数も48と現在リーグ2位の多さを誇っている。そして、その攻撃の最大の特徴と言えるのが『3人目の動き』であろう。中盤の組み立てからゴール前の崩しにおいても、彼らの攻撃はパスの出し手と受け手に加えてもう1人が必ず絡む。その3人目が早い動き出しで受け手のサポートや次に突くスペースへの入り込みを行うことにより、難しい局面打開やブロック突破を成功させ、相手のネットを揺らし続けているのだ。
さらに4連勝を飾った前節・北九州戦の2点目を見れば、FC東京のそうした攻めが現在非常に好調な状態と分かる。次々に『3人目の動き』を絡め右サイドから中央へ割って入ったそのシーンはまさに圧巻のレベルであった。
こうしてFC東京の力と現状を冷静に踏まえれば、徳島にとって今節が如何に難しい戦いとなるかは想像に容易。おそらく今季ここまでで最も厳しい展開を強いられるだろう。しかし、もしこの一戦をタフに勝ち切ったなら得られるものは半端なくデカい。貴重な勝点3を手にできるのはもちろんだが、チームは見えない力となってこれからの昇格争いにプラスの作用をもたらす確かな自信と勢いも手にすることが出来よう。それだけに、今節は徳島の2011シーズンにおける運命を大きく左右する決戦。そう呼べるのではないか。
そこで徳島が結果をもぎ取るために不可欠なことを考えると、何より強く浮かぶのはやはり冒頭で触れたFC東京の『3人目の動き』を徹底して抑えること。それこそがチームの最重要タスクになるはずだが、それにはまず組織としてボールに食いつき過ぎない注意が必要だ。ボール奪取のために局面への厳しい寄せと囲い込みは欠かせないものの、だからと言ってそこへ不用意に人数をかけると警戒すべき3人目に仕事をされてしまうのだから。それゆえ徳島は局面局面で役割を明確にした対応をしなければならない。ボールの入る先へチェックに行く者とその供給者も含めた周囲をケアする者をハッキリさせ、それぞれが責任を持って対処に当たらなくては。また、守備に移った時の密な選手間コーチングも徳島には絶対の要素となろう。新CBコンビ・ぺ スンジンと橋内優也を中心に、浮いた相手や埋めておくべきスペースをしっかり確認し合い、それによって常に素早く個々のポジショニングを最良の状態に整えることが求められる。
いずれにしても徳島は前記のような守備でFC東京の攻撃を手詰まりに陥れられるかが一番のポイント。相当のハードワークが連続することになるが、チームとしては持ち得る全ての集中と力を注ぎ何としてもそれを実現させたいところだ。
その上で、攻撃については前節・熊本戦で見せていたような鋭いカウンターを再び炸裂させられるかが注目される。早い守から攻への切り替えによってブロックが形成される前のタイミングで仕掛ければ、いくらリーグ最少失点のFC東京でもどこかに小さな綻びを見せるに違いない。そのことから、連携の質が向上している佐藤晃大と津田知宏、キレの良さをキープしている柿谷曜一朗らによるカウンターの繰り返しがスコアを動かすカギとなりそうである。
前でも述べたが、この90分は紛れもなく徳島にとって今季の運命を左右するであろうもの。そのためそれを直前に控えるチームにはかなりのピリピリムードが漂っているのではと思われたが、得点の期待がかかる佐藤は「シーズン終盤のこの時期に緊張感を持って首位・FC東京との対戦に臨めるのはとてもうれしい」とリラックスさえ感じるコメント。これまでと変わらぬ自然体でいい準備が進められていることをうかがわせた。また当日はクラブもJリーグ初のスタジアム学園祭を企画して集客を図り、実際今季の最高動員も期待されているほど。ホームスタジアムには選手たちを強力に後押しする雰囲気が間違いなく出来上がる。こちらも準備は万全だ。
果たして10/2、徳島は首位・FC東京を相手にどのような姿を披露してくれるのであろうか。今節のJ2の大注目カード、今から開始のホイッスルが待ち遠しくてならない。
以上
2011.10.01 Reported by 松下英樹