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3ヶ月あまりを経ても苦い記憶は拭えない。6月に行なわれた第17節アウェイ鳥取戦で、湘南は0−4の大敗を喫した。試合開始早々の失点に始まり、今季初めてセットプレーからゴールを許し、さらには後半立ち上がりにも失点した。攻めても無得点のワンサイドゲームとなり、それが尾を引いたのかその後も黒星を重ね、ここまで唯一の連敗は第16節栃木戦の敗戦と合わせて「5」を刻んだ。
あの日、後半開始から入った臼井幸平も鳥取戦にいい印象を抱いてはいない。反面、あれからの道のりと現在を思う。
「あのときと状況は違うし、自分たちも成長していると思う。ほんとうに強い意志をもって戦えば絶対いい結果を得られるはず。僕らは借りを返さなければいけないし、サポーターの思いもひしひしと感じている。先制点を奪う仕掛けを積極的にして、体力に捉われず最後までやりきるようにしたい」
前節の富山戦では攻撃参加がすこし控えめだった臼井である。とくに後半は相手に押され守備に多くの時間を割かれることになったが、一方で「バランスを考えていた」と明かす。すなわち左サイドの高山薫との相関だ。
「薫が積極的に攻めに行けていたから、気持ちとしてはもっと上がりたかったが、これまでの反省も踏まえて控えた面がある。いまは両サイドともにうまく攻めることができているので、僕らのサイドが警戒されても薫が行けるし、それによって逆に僕らのサイドも活きてくる。最近は複数得点も取れているし、攻撃はいい感触だと思う」
前節2ゴールを挙げて勝利に貢献したその高山は現在、チームトップの7得点を記録している。変化の契機は自ら先取点を奪った第28節水戸戦にあるらしい。曰く、「水戸戦で点を取れて以来、いいフィーリングでゲームに入れるようになった。試合の入り方に対するメンタリティがよくなって、試合中の考え方も前向きになっている」。今後さらに強められるであろう相手の警戒に対しては、「考え中です。でもイメージはある」と語った。
一方、平塚に乗り込む鳥取は前節、ホームで草津を相手に1−1で引き分けた。紐解けば第26節アウェイ岐阜戦に勝利して以降、2分3敗とおよそ1ヶ月白星がない。また無失点ゲームは7月なかばの第21節草津戦まで遡らなければならない。今節、服部年宏と丁東浩が出場停止となることとあわせて、守備のテコ入れはポイントといえるだろう。反面、湘南との前回対戦では走力に勝り、立ち上がりのゴールを皮切りに効果的な加点によって試合を主導した彼らである。くだんの第21節草津戦でも5得点を挙げて圧倒しているとおり、複数得点の実績は少なくない。表裏一体の攻守において、湘南の臼井が語ったように、先制点をはじめ主導権を握る攻撃もまた両チームにとってポイントとなりそうだ。なお、湘南は山口貴弘が出場停止となる。
週末に向け、キャプテンの大井健太郎は言う。
「前回の対戦は自分たちがまだ成熟していない時期で、よくないところばかりが出た。いまも成熟してないけれど、同じことを繰り返さないようにしなければいけない。相手はメンバーも変わっていると思うので、どんなプレーにも対応できるよう集中することが大事。富山に対して1試合目の対戦でできなかったことを2試合目でできたように、同様の戦いを鳥取にもしたい。前節に続いて連勝できれば成長の証になる。しっかり完封し、ゴールを重ねて勝ちたい」
勝利を挙げた前節富山戦の試合前に、スタジアムに響いた言葉が脳裏をよぎる。「思い出せ、いまこそ百折不撓。思い出せ、いまこそ蹴燃」。苦い記憶はこのうえない起爆剤となろう。勝って払拭するまでだ。
以上
2011.09.30 Reported by 隈元大吾