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４週間前に対戦した両チームの再戦は、ホームの大分が富山を迎える。前回の対戦では、試合終了間際に放った舩津徹也のミドルシュートが決勝点となり、富山が１−０で勝利した。その試合で大分の前田俊介が審判の判定への異議、侮辱行為で退場となり、６試合の出場停止。今節も前田は出場できず、代役として３トップの一角を担っていた刀根亮輔も累積により出場停止となっている。直近の３試合で１点しか取れず、３引き分けと一時の勢いが消えた。要因のひとつが得点力なだけに森島康仁、西弘則と形成する前線のトライアングルに誰が入るのか、今節のポイントとなりそうだ。
前日の練習ではセットプレーの確認で終わったため、当日のメンバー発表を楽しみに待つしかない。前節、前々節と途中出場ながら攻撃のアクセントとなった18歳の高校生プレーヤー為田大貴や、前線でタメをつくれ、長短のパスを出せる永芳卓磨あたりが候補となりそうだが、田坂和昭監督がどのような選考をするのか見定めたい。
前節、富山と対戦した湘南の反町康治監督が４−２−３−１にシステムを変え、試合終了後の会見で「ゲームに勝つという前提で少しゲーム戦術を変えた。ここでいろいろ喋ってしまうと大分にヒントを与えてしまう。田坂には自分で考えてやってほしいので」と現役時代に湘南でともにプレーした戦友にメッセージを送った。田坂監督がこのメッセージをどう受け止め、どのような答えを出すのか。富山は大分と同じ３−４−３のシステム。互いに長所も短所も知り尽くしているだけに、相手のストロングポイントを消すのか、自チームのストロングポイントを全面に出すのか。それにより乱打戦になるかもしれないし、息の抜けない緊迫した試合になるかもしれない。楽しみどころの多い試合になりそうだ。
もうひとつ試合の勝敗を左右するポイントを挙げるとすれば、疲労の蓄積である。夏場の見えない疲れが顕著に現れるのがこれからの時期だ。今節は中２日と試合間隔が狭い。大分がホーム２連戦となるのに対し、富山はアウェイ２連戦と厳しい日程を強いられる。しかも、大分はホームゲームでは８試合負けなしと無類の勝負強さを発揮している。富山は絶対的なエース黒部光昭を柱に、攻守の切り替えの早さをベースとしたアグレッシブなチーム。運動量がカギを握るだけに、過密日程がどれほど影響するのか。ホームアドバンテージがある大分優勢を覆すのは、気持ちの部分であるのは間違いない。
以上
2011.09.30 Reported by 柚野真也
