スカパー！生中継 Ch186 後00:50〜
☆totoリーグ秋の大感謝祭☆開催中！
----------
札幌、千葉、Ｆ東京と３連敗を喫した北九州。ただ、“格上”を相手に90分間、パスサッカーに挑戦し、ゴールの手前――それは１歩手前というよりは２歩手前だったかもしれないが、近くまで運んでいくことはできた。また関東での２戦ではねらいを絞ったディフェンスが奏功。３失点したものの、ルーカス（Ｆ東京）のゴールを除けば崩された場面は少なかった。
ただ、得点が少なく、失点が多いという状況が変わっているわけではなく、今節は最下位に甘んじている岐阜との対戦になるが、桑原裕義は「上位との対戦と同じモチベーションで入らないといけない。全員守備、全員攻撃ができれば結果はついてくる」と引き締める。
その岐阜は攻撃面ではＪ２のトップクラスといってもいい。トップの西川優大にボールが収まれば攻撃は多彩な変化を遂げ、嶋田正吾に流したり、スピードを持って飛び込む２列目をいかしたりと、アイデアの幅は広い。それだけに、北九州としては西川への供給を封じたい。「楔を抑えないといけない。ショートカウンターも楔を消すことができるかにかかっている」と佐藤優也。もちろん２列目からの飛び込みへのケアも必要だが、西川への供給に対するアプローチは、北九州の失点、岐阜の得点という意味ではキーとなる。
一方で課題はやはり守備。前節は今季初めて無失点に抑えたが、今節は田中秀人と野田明弘の両ＤＦが出場停止。準備の時間は短く組織だったディフェンスには不安は残る。
北九州は桑原の言葉にもあったとおり、全員守備、全員攻撃のハードワークとパスサッカーで今節こそ結果を手にしたい。三浦泰年監督はサッカーの本質は変えないとしながらも「何か変化を起こさないといけない。相手をどう抑えるかというところにも（試合ごとに）順応しないといけない」と話す。実際に千葉戦、Ｆ東京戦では池元友樹を１トップに置いたり、ボランチに金鐘必を入れるなど変化を付けた。チームは木曜日に帰北して土曜日のゲームに備えるというハードスケジュールになるが、練習では攻守にさらなる変化も加えていた。
この変化がブレから生まれているわけではない。パスサッカーを浸透させ、技術や戦術をひとつ上に持って行く過程の中で、確実に勝点をも拾っていくための変化だ。「２つの時間軸を同時にやっていく」と三浦監督。目の前の勝点とチームの成長。その両軸に目を配る指揮官が、８試合勝利のないチームにどのような戦いをさせるのか。本城で見届けてほしい。
以上
2011.09.30 Reported by 上田真之介
