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【J2:第5節 F東京 vs 北九州】レポート:タフなF東京が、組織立った北九州との我慢比べに勝利! (11.09.29)

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9月28日(水) 2011 J2リーグ戦 第5節
F東京 2 - 0 北九州 (19:04/味スタ/10,229人)
得点者:47' 椋原健太(F東京)、75' ルーカス(F東京)
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F東京は味スタで北九州と対戦し、2−0で勝利を収めた。47分、椋原健太が今季2点目となる先制点を決め、75分にはルーカスが追加点を挙げた。4連勝で勝点を54に伸ばし、2位札幌との差を4に広げ、混戦を極める昇格争いから頭一つ抜け出した。  

北九州は、2カ月前よりも、さらに磨かれていた。「より4−1−4−1に近い形でスペースを消してきた」と、大熊清監督。中盤と最終ラインの間にMF桑原裕義を置き、バイタルエリアの守備を固めた。体をぶつけ合う音が聞こえてきそうなほど、球際の競り合いは激しく、開始からつばぜり合いが続いた。 
それでも東京は、FWルーカスを経由する中央突破の形を試みた。しかし、中央は厚く、ルーカスに対峙するDFと、中盤のプレスバックで素早く囲い込んできた。パスコースと、スペースを消され、中央からの崩しは容易ではなかった。東京は前半半ばぐらいまで試行錯誤したが、サイドから1対1を作る形へと切り替えてチャンスを待ち続けた。

北九州はブロックを組んで守ってきたが、一方的な試合展開にはならなかった。前半のシュート数はF東京の4本に対し、北九州は3本のシュートを放っている。北九州は、高い守備意識の中に、攻撃的な志向を潜ませていた。
MF羽生直剛は「縦パスには強くきていた」と言う。北九州はボールを奪うと、速攻を仕掛けてゴールを目指した。無駄を削ぎ、自分たちのストロングポイントをより前面へと押し出した。だから、狙いを縦パスに絞っていた。縦に入ってくるボールをインターセプトできれば、そのままゴールに向かって前向きにボールを奪える。F東京の重心も前に掛かっている分、カウンターの威力が増す。リーグ最少失点を誇る東京の守備は固い。それを崩すためには格好の策だった。激しい守備は、攻撃のためにあったと言えるはずだ。

だからこその「我慢比べが必要なゲーム」(F東京DF森重真人)だった。F東京は、じっくりボールを保持しながら、横の揺さぶりを加えて好機を待った。ここで焦れて簡単に縦パスを入れていては、相手のどツボにはまっていただろう。前半は、拮抗を保ったまま、後半へと折り返していく。北九州・三浦泰年監督は「後半の立ち上がりの失点が、試合を難しくさせた」と苦い顔で語った。椋原の先制点が、F東京に追い風となった。ゴール前からこぼれてきたボールを思い切り良くミドルシュートで突き刺し、均衡を破った。後半に向けて攻撃ムードを高めるには十分な役割を果たした一発だった。

F東京は先制すると、徐々にボールポゼッションだけでなく、ゲーム自体を掌握していった。「流動的に走れたので、向こうにもボールが流れたが、カウンターの掛け合いになって試合が動いた。後半は前に、前にと行けたことが良かった」と、MF田邉草民が振り返る。F東京は最終ラインや、ボランチの選手が上手くボールを持ち出しながら、角度をつけて斜めからクサビのボールを入れた。互いに縦の力が掛かりあうと、ゴール前へと進む機会が増えていった。しかし、その精度は東京に分があった。前半、我慢してボールを保持したことで相手の体力を奪い、カウンターの威力を削いでいたことも後半の展開に繋がった。
大熊監督は69分、縦への推進力を上げるために、MF石川直宏をピッチに送り込む。そして、6分後、石川が右サイドを破り、ペナルティーエリア角から中央にパスを入れる。パスを受けたMF谷澤達也がヒールで振ると、フリーで待ち受けていたルーカスがゴールへと流し込んだ。この日は、この2点差のリードで十分だった。このまま、試合をコントロールして北九州を退けた。

北九州は、7月30日にアウェイで対戦した以上のチームだった。カウンターの精度を高めれば、同様の策でもさらに決定機は多く作れるはずだ。MF木村祐志と、安田晃大とのパス交換で時間も作れていた。1トップの池元友樹をフォローする選手に走力が加われば、F東京をもっと難しくさせたに違いない。
三浦監督は「下を向いてほしくない」と言った。その言葉通り、組織立ったサッカーと、最後まであきらめない姿勢は近い未来へと繋がっていくはずだ。
F東京にとっては、椋原の言葉が試合を言い当てていた。「ここ数試合、大勝していたからこそ、いつかこういう(苦戦する)試合がくると思っていた。だからこそ、勝ててよかった」。北九州も強くなったが、F東京も2カ月前と同じチームではなかった。終盤の昇格レースの熱は、これからまだまだ高まる一方だ。ヒリヒリとした試合が続くが、根競べに負けてはいけない。J1からの降格が決まった瞬間から脆さ、弱さを指摘された。それに耐えたからこその今がある。F東京は、ちょっとタフになってきた。幸運なことに、まだまだ強くなれる場所は、11試合も用意されている。

以上


2011.09.29 Reported by 馬場康平
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