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【ヤマザキナビスコカップ 磐田 vs 仙台】レポート:“要塞”と化した守備ラインは仙台のハイタワーを前にしても最後まで崩れず。古賀正紘、熟練されたベテランの矜持、ここにあり――(11.09.29)

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9月28日(水) 2011 ヤマザキナビスコカップ
磐田 3 - 0 仙台 (19:03/ヤマハ/6,339人)
得点者:7' 前田遼一(磐田)、81' 山本脩斗(磐田)、86' 山本脩斗(磐田)
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「パーフェクト」
試合後、守護神・川口能活にそう言わしめた男がいる。仙台のロングボールに対し、正確なポジショニングを取りながら一つずつ堅実に弾き返していく。厳しく、激しくはあるが、決して“ダーティー”なプレーはない。この試合、ジャンピングヘッドを試みる赤嶺真吾の背後には常に古賀正紘の姿があった。

シュートパスでボールを動かしながらサイドにボールが入った瞬間、赤嶺がゴール前へ流れて両手を挙げてボールを要求する。背番号24が仙台の攻撃のポイントになることは戦前から明らかだった。試合後、柳下正明監督は勝因の一つとして「古賀を中心に相手のFWなどを自由にさせなかったこと」としている。指揮官は第1戦のアウェイゲームで相手をシャットアウトした古賀のプレーを見た時点で、この日の先発起用を決めていたという。“マンマーク”とまではいかないが、赤嶺に長いボールが入る際、ほとんどの場面で古賀がマーカー役を務め、空中戦に臨んだ。彼のプレーにはゴールシーンやシュートシーンほどの歓声が上がったわけではないが、このゲームの殊勲者の一人であることは間違いない。

試合後のミックスゾーンに現れたベテランは「(けがで)ここ半年間は何もしていなかったので(苦笑)」と謙遜。「遼一(前田)やヤマ(山崎)がプレスに行ってくれた分、守りやすかった」と味方のハードワークを労い、あくまで謙虚な姿勢を見せた。
67分には中原貴之を投入し、前線のターゲットを1枚増やしていきた仙台は、より明確な形でパワープレーにシフトしてきた。無論、自陣で迎え撃つ背番号50の仕事量も増えることになったが、そこはこの選手の真骨頂である。緊張感のあるエアバトルの中で、むしろ充実感を増大させていったのかもしれない。極めてタフなゲームを終えた直後にも関わらず、「もっとプレーしていたいという気持ちになった」と感触を語っていた。

彼ら守備陣を助けたのは、早い時間帯に生まれた先制点だった。スコアリングという要素も試合の流れを左右する上で大きなものがあったと言えるだろう。試合開始直後の7分、ロングボールに反応した前線の山崎亮平が曹秉局を上手くいなしながらキープし、右サイドの西紀寛へ展開。この場面でパスを受けた西は「(前田)遼一を見ていて走り始めたのがわかったので、(クロスを)コースに入れるだけだった」と得点シーンを振り返る。一方、ゴール前でパスを呼び込んだ前田も長年共にプレーする西を信頼し「走り込めば必ずいいところに出してくれる」(前田)との思いで動き出していた。まさに“ピンポイント”。“点”と“点”が交わる芸術的なゴールで磐田が均衡を破った。

その後、81分に山本脩斗のゴールが生まれるまでの間、長い時間を1-0というスコアで進めることになった。仙台にアウェイゴールを奪われれば立場が逆転する非常にリスキーな点差でもあったが、その分のリスクマネージメントは怠ることはなかった。とりわけセットプレーの攻撃の際には相手のカウンターに備えるべく、攻撃に加わらない選手に対し柳下監督がベンチサイドから細かく指示を送る光景は試合を通じて何度も見られた。終盤、1点ビハインドの相手は必然的に前掛かりになる。あとはその背後を突き、カウンターから追加点を重ねていくだけだった。

次なるステージへ駒を進めた磐田だが、目標はあくまでトーナメントの頂点に立つことである。2年連続のカップウィナーとなるためにも今は1つずつステップを踏んでいくほかにない。ヤマザキナビスコカップでの次なる対戦相手は、今季リーグ戦で1分1敗と未勝利の難敵・G大阪(10/5@万博)だ。

以上


2011.09.29 Reported by 南間健治
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