スカパー！生中継 Ch182 後00:50〜
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シーズンも終盤戦に入ってきた。夏場を乗り切ったとはいえ、連戦やアウェイ戦などの疲れも蓄積しているに違いない。リーグ終盤に向けての争いも激化してくるだろう。さらに天皇杯全日本サッカー選手権大会も入ってくる。しのぎやすい季節に入ったとはいえ、試合毎に感じる疲労はだんだんと抜けにくくなっているだろう。とはいえ、この先に見える明確なものがある場合、気力は充実しているだろう。この勢いは誰も止めたくないし、悲願達成には止めてはならない。
第２４節（８月１４日鳥取戦・ＢＡスタジアム）を１−０で勝利して以降の７試合を、５勝２分で鳥栖は戦ってきている。２試合連続３失点（第４節鳥取戦・第２７節千葉戦）という最悪の状態も修正し、無失点６得点（第５節岡山戦）で終えた。８日間で３試合目となった第２８節（大分戦・大銀ドーム）のアウェイ戦も、攻め続けられながらも無失点で引き分けた。どの試合も楽に乗り切れたわけではない。「今までやってきた事」（尹晶煥監督／鳥栖）を全員の力で出し切った結果である。そして、今節は前回の戦い（第１２節５月１５日・平塚）で、０−１で敗れた湘南をホームに迎え戦うことになる。
湘南は、勝点３５で１０位に位置している。シーズン前にはもっと上位に位置していると予想されたチームである。前回の戦い時点では、勝点差は１ながら湘南が鳥栖より上位にいた。しかし、５連敗を喫するなど勝点の上積みが行なえず、中位に甘んじている。その大きな要因は、早い時間に先制点を奪われていることではないだろうか。直近の４試合（２勝２分）を見ても、先制しても追いつかれる内容が目に付く。さらに中盤の要であるＭＦ坂本紘司を出場停止で欠く。Ｕ−２２韓国代表のハン グギョンがオリンピック予選から戻ってきたことは明るい材料といえる。体調は万全ではないかもしれないが、彼がピッチに立てば守備での安定は期待できる。攻撃的なＭＦ永木亮太やアジエルが好調なだけに、守備での安定が図れれば、より攻撃的な湘南になるに違いない。何よりも、「次の鳥栖戦は『「勝点６に値するゲーム』である」と反町康治（湘南）の鼻息は荒い。上位の勝点が伸びない中での発言だけに、鳥栖を叩いてシーズン終盤への弾みをつけたいところである。
迎え撃つ鳥栖は、連戦の影響もあるだろうが、常日頃の練習風景となんら変わりなく今節を迎えた。オリンピック代表でチームを離れたＭＦ金民友も合流した。今節も大きなメンバーの変動もなく迎えることができるだろう。注目しておきたいところは、ワントップ下に誰を置くかというところ。ここ数試合は、ＭＦ早坂良太を置いて前線でのタメと攻守のバランスを取ってきた。金民友が万全なら、そのままトップ下での起用が濃厚であるが、途中出場となるとキム ビョンスクを左ＭＦにいれて、右サイドの起用も考えられる。鳥栖の攻撃はサイドを使った展開からが生命線。ボランチからの展開には安定性が見られるだけに、左右の中盤の起用に注目しておきたい。先制すれば守備が安定しているだけに、得意の形に持ち込みたいところだろう。
勝って上位進出への弾みをつけたい湘南と、できるだけ勝点を上積みしておきたい鳥栖との一戦は、晩秋のベストアメニティスタジアムでのデーゲームである。
地域密着をうたうＪリーグ。今節は、鳥栖のスポンサーの冠がついた試合となっている。毎年、この試合では多くのお客さまが来場し、スタジアムが一番に盛り上がる試合となっている。スポンサーのご好意でチケットも安く手に入るし、スタジアムでの催し物も数多く出展される。地域の活性化にサッカーが貢献できるひとつの手段を提示しているだけでなく、サッカー文化の拡充と地域経済の発展を肌で感じることができる。ドイツでは、「急行が止まる駅には、プロのサッカーチームがある」と言われるほど、サッカーと地域のかかわりは深い。鳥栖には、４月に九州新幹線が開通した。鳥栖市もその周辺地域も、この日だけでもサッカーで盛り上がりたいものだ。
サッカーで地域に貢献し、街が一体になれることを証明できる絶好の機会である。サッカーを多いに楽しもう。
以上
2011.09.24 Reported by サカクラゲン
