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仙台はこの試合を記念して、試合当日の9月17日に“AMANOGAWA MATCH”とプリントされたタオルマフラーを販売する（限定500本）。仙台は鷲座と琴座を、新潟は白鳥座をそのチーム名の由来としており、両チームともスタジアムに集うサポーターの多さと熱さはリーグ屈指。夜空を焦がす熱戦を期待したい。
この2チームは1999年からJリーグの場で戦ってきた。仙台はJ2時代のリーグ戦対戦成績（1999〜2001年）は8勝4敗と勝ち越しているのだが、昨年からのJ1リーグ戦での対戦ではここまで2分1敗とまだ勝ちがない。今季の前回対戦となった第16節では、新潟にリードを許す展開ながら猛反撃を続け、90+5分に菅井直樹の“何でお前がそこに居るんだ攻撃”によって追いつき、引き分けた。
今度はJ1での対新潟戦初勝利に向けて、仙台はチーム状態を上げてきている。14日にJリーグヤマザキナビスコカップを戦って磐田に0-0と引き分けた仙台だが、厳しい日程の中での連戦を考慮し、メンバーを入れ替えて戦っている。その中で無失点に抑えた守備力はこれまでの積み上げをうかがわせるものだったが、攻撃面では決め手を欠いた。
「失点ゼロは大きな成果。しかしホームだったので勝ちたかった。ここでホームが続くのは大きいことなので、今度こそ勝利したい」。磐田戦後に曹秉局は3日後に向けた強い意欲を口にした。最終ラインの彼が手詰まりの状態でも攻撃を活性化させるフィードを長短あれこれ試みていたように、攻撃面での努力をいかにゴールに結びつけるかが仙台にとって勝利のカギとなる。
気がかりなのが14日の磐田戦で負傷した関口訓充の状態だが、15日に右股関節捻挫で全治2週間の見込み、というリリースが流れた。その一方で、仙台には頼もしい男が帰ってくる。コンディションを考慮して14日の試合には出場しなかった梁勇基が、この新潟戦では攻撃の組織を円滑化する役割を果たすだろう。11日の甲府戦では朝鮮民主主義人民共和国代表としてW杯予選を戦った直後で「まだ疲れは残っていた」という厳しいコンディションながら先発して1アシストを記録。体調を戻してきた新潟戦での活躍が期待される。また、昨年のホーム新潟戦ではマルシオ リシャルデス（現浦和）のセットプレー3発に悔しい思いをした仙台だが、頼れるキッカーの復帰とともに、今度はセットプレーによるお返しをしたいところだ。
対する新潟はこの一戦を前に、U-22日本代表の鈴木大輔と酒井高徳を欠くこととなった。攻守両面で厳しい戦いが予想されるが、これまでにもそのような事態は経験済み。実はそれが今季第16節の仙台戦であり、この時は鈴木、酒井高、チョ ヨンチョルを欠きながら、粘り強い守備で試合終了寸前まで仙台の攻撃を食い止めた。ブルーノ ロペスのタメから三門雄大の大胆な攻め上がりで決めた先制点も、チームとしての組織力を証明するかたちだった。そのアシストを決めたロペスが出場停止なのが新潟にとって痛いところなのだが、リーグ戦前節・鹿島戦でも活躍したアンデルソンの左足に期待がかかる。鹿島戦で酒井高徳をサイドハーフ起用するなどのやり繰りを見せた黒崎久志監督の用兵術にも注目したい。
先週末から試合間隔が短い中での連戦を経て、双方の選手層が問われる一戦。「天の川マッチ」を制するのは、どちらのチームか。
以上
2011.09.16 Reported by 板垣晴朗
