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【J1:第26節 清水 vs 浦和】プレビュー:どちらもつかみかけた“きっかけ”を本物にしたい大一番。清水はホームらしい自分たちの戦いで、危機感を強めるビッグクラブ・浦和を倒せるか(11.09.16)

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9月17日(土)J1 第26節 清水 vs 浦和(14:00KICK OFF/エコパチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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リーグ戦では4試合勝利がないチーム同士の対決。水曜日のヤマザキナビスコカップ2回戦では、どちらも大きな手応えのある1カ月ぶりの勝利を飾っており、きっかけをつかみかけている。それを本物にするためには、この試合の勝利が必要不可欠。清水はケガで、浦和は代表招集で主力を欠くという面でも共通しており、チームの今後を左右する大事な戦いでどちらが結果を出せるのか、両チームのサポーターにとっても絶対に見逃せない一戦となる。

清水にとって先週は眞田GKコーチの急逝によりサッカーに集中することが難しい1週間となったが、水曜日のヤマザキナビスコカップ2回戦・新潟戦の勝利によって、少し落ち着いた印象がある。平均年齢23.36歳という若いスタメンで臨んだこの試合、試合への入り方に失敗して開始6分に先制点を奪われたが、その後の立て直しぶりに関しては、今季でもっとも頼もしい姿を見せてくれた。精神的な支柱でもある小野伸二と高原直泰を欠く中で、あれほど冷静に守備を修正し、攻撃でも我慢強くリズムを取り戻していけたことは、選手たちの成長をうかがわせる。
この試合でプロ初先発となった地元の期待の星・鍋田亜人夢も、前半の半ばから落ち着きが出始め、十分に持ち味を披露。縦パスをしっかり収めて、決勝点の場面でも起点になった。高原の復帰にもう少し時間がかかりそうな状況で、鍋田が計算できる戦力となったことは、チームにとっても非常に大きな収穫と言える。

さらに、決勝点で清水での初アシストを記録したフレドリック・ユングベリも、初戦に比べて身体の切れが大きく向上。ボールに絡む回数も、前を向いてボールを持つ場面も増えた。その中で早くも輝きを見せているのは、ラストパスの質の高さだ。クロスもスルーパスも、タイミングと精度が抜群で、まさにワールドクラス。それ以外の何気ないパスでも、受け手のどちらの足につければ次のプレーがしやすいのか、しっかりと計算したうえで出している。試合を重ねるごとに、彼の存在感はますます大きくなっていくはずだ。

また、ゴトビ監督がアンカーに定着させようとしているカルフィン ヨン ア ピンも、初めは不慣れな面が見えたが、ここ2試合では守備での貢献だけでなく、攻撃のビルドアップでも良い働きを見せている。華麗なボールさばきを見せるタイプではないが、その分非常にシンプルかつ堅実にプレーし、視野の広さや戦術眼も備えているため、サイドチェンジもそつなくこなしている。彼についても、今後さらに質の向上が期待できるだろう。

2試合連続ゴール中の大前元紀も、左からのクロスに対してタイミング良く入っていくシーンが増えた。残念ながらゲンキ対決(清水の大前と浦和の原口元気)は今回も実現しないようだが、清水が誇る元紀も好調を維持している。アレックスも、新潟戦で13試合ぶりのゴールを決め、そのゴールが非常に見事だったこともあって気分は上々。彼の裏への動き出しをユングベリがよく生かしていることも、相乗効果を生み出している。

このように戦力面でプラス要素は多いが、この試合でも高原は欠場濃厚で、小野や枝村匠馬も復帰が微妙な状況にある。少し風邪気味だったボスナーは復帰できそうだが、まだ台所事情が万全とは言えない。その中で新潟戦の15分以降に見せたようなサッカーを継続できるかどうかが、清水にとって最大のテーマとなる。「相手がどこであろうと、自分たちのサッカーをすれば必ず勝てる」というのは、どの試合でもチーム全体に共通する意識だ。

先週、エコパで行われた静岡ダービーでは、後半はある程度落ち着いてボールを回せていた。同じ会場ですでに1試合戦っており、浦和より慣れている分、立ち上がりから確実にパスをつなぎ、主導権を握っていくことを期待したい。

対する浦和のほうは、清水よりもチームの危機感が強い。現在の成績は、6勝10分9敗の14位(勝点28)とサポーターの期待を大きく裏切っている。前節の山形戦では、下位の相手にホーム・埼スタで良いところなく敗れ、翌12日(月)には柱谷幸一GMが解任され、代わりに強化部長兼GM代行として山道守彦総務部長が就任することが発表された。
そんな中で、水曜日のヤマザキナビスコカップ2回戦・大宮戦では、選手たちが見違えるほど結束したプレーを見せて、2-0の快勝。選手たちの流動的な動きが見られ、「今日は久しぶりにサッカーをしたという感じがある」と柏木陽介も振り返った。

6月以来2試合目の先発出場となった高卒ルーキーの小島秀仁も、ボランチとして柏木とコンビを組み、落ち着いてチームのバランスをとった。トップに入ったエスクデロ セルヒオも、高いキープ力を発揮して攻撃を牽引。チームの空気は先週に比べてかなりリフレッシュされている。

ただし今節は、山田直輝、原口元気、濱田水輝の3人がU-22日本代表でチームを離れる予定。それでも個の力が非常に高い選手が揃っているが、攻撃面で山田と原口を欠く影響は少なくないだろう。また、エコパのピッチに慣れるのにも多少時間がかかることが予想されるため、その中でどれだけスムーズにパスをつなぎ、攻撃のリズムを高められるかが、浦和にとってもポイントになる。

両チームとも、自分たちがボールを保持する時間を増やし、主導権を握って戦うことを目指しているチーム。前回清水が3-1で快勝した埼スタでの第16節は、清水が少しアウェイらしい戦い方を見せたが、今回は違う。どちらが自分たちのサッカーをできるかというガチンコ勝負で、球際の競り合いも当然激しくなるだろう。ゴール近くでの1対1の勝負も、試合を左右する要素になる。

見どころはたっぷり。見応えも十分。それを満喫するには、エコパに足を運んで生で観戦するしかない。

以上

2011.09.16 Reported by 前島芳雄
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