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現在３位と好調を続ける柏だが、今節の戦いは苦しむかも知れない。ロンドンオリンピックアジア最終予選で酒井宏樹が不在、MF茨田陽生が警告累積で出場停止、そして前節の名古屋戦でレアンドロ ドミンゲスが負傷。可能性としては主力が一気に３人も抜ける。いくら選手層の厚い柏とはいえ、どこかにしわ寄せが来てもおかしくない。特に、レアンドロ ドミンゲスが欠場すれば、攻撃のリズムは大きく変わるだろう。柏の一つのストロングポイントである酒井の正確なクロスもない。
とはいえ、田中順也やジョルジ ワグネルなど神戸にとってはまだまだ危険な選手はゴロゴロいる。特に田中は前回の対戦（５月）で２ゴールを挙げるなど神戸との相性はいい。神戸の和田昌裕監督も「主力３人がいなくても、柏は強い。順位をみても（前節０−３で快勝した）川崎Fよりも１枚も２枚も格上。川崎F戦と同じような（ポゼッションの高い）ゲームができたとしても簡単には勝てないだろう。１回のチャンスをものにし、相手にチャンスを与えないようにしないと」と警戒する。
ただ、川崎F戦の１ゴールでJ1通算50ゴールを達成した吉田孝行は「柏のポゼッションは神戸より格上。でも、神戸のサッカーがどれくらい通用するか逆に楽しみでもある」と相手を警戒しつつも、見解は前向き。ボランチの田中英雄も「相手のいいところを消すのは当たり前。柏は３位でチーム状態もいいと思うけれど、神戸のホームですし。相手がどうこうよりも、自分たち次第だと思う」と、あくまで神戸のサッカーを貫く構えだ。
もちろん、前節では両サイドバックの先発２人（右：近藤岳登、左：林佳祐）が足を攣って途中交代という「前代未聞」（和田監督）の出来事もあり、不安材料が全く無いとは言いきれない。そんな中でも、プロデビュー戦となった林と大久保嘉人が左サイドで起点を作るなど、今までの神戸にはなかったチームケミストリーも見られた。また誰が出場しても神戸のサッカーができることも証明できた点では、逆に好材料と言えるかもしれない。
結論。相手がたとえ３位でも臆する必要はない。チーム状態の良さでは神戸も柏に負けてはいない。むしろこれから続く上位との対戦を前に、柏戦の勝利で弾みをつけたいところだ。
以上
2011.09.16 Reported by 白井邦彦
