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【 AFCチャンピオンズリーグ2011 C大阪 vs 全北】レポート:撃ち合い上等! 3度のビハインドを跳ね返したC大阪、全北との乱戦を制して先勝!(11.09.15)

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9月14日(水) AFCチャンピオンズリーグ2011
C大阪 4 - 3 全北 (19:30/長居/15,450人)
得点者:6' イ ドングッ(全北)、29' 播戸 竜二(C大阪)、45'+1 イ ドングッ(全北)、56' 清武 弘嗣(C大阪)、58' チョ ソンファン(全北)、64' キム ボギョン(C大阪)、81' 清武 弘嗣(C大阪)
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ACL準々決勝第1戦、日本勢最後の砦となっているC大阪は、韓国Kリーグ首位を行く全北とのホームゲームに臨み、乱戦の末、清武弘嗣の決勝ゴールにより、4−3と逆転勝ちを収めた。これで先手を取ったC大阪は、アウェイ全州で行われる第2戦(9/27)では、引き分け以上で準決勝へと進むことができる権利を得た。

試合後の記者会見冒頭、C大阪のレヴィー クルピ監督は苦笑いしながら「C大阪の試合をこれからご覧になる方は、心臓の検査をしておいてください」とブラックジョークをとばしていたが、そう言いたくなるのもわかるほど、特にこの9月の公式戦2試合でのC大阪は、実にスリルのある展開を見せている。どちらもビハインドを追う形であり、決してC大阪が思い通りのゲームを運べたわけではなかったにもかかわらず、広島戦(リーグ戦・第25節 /jsgoal_archive/game/2011/20110100010520110910.html )では0−3から逆転したり、この全北戦では3度リードを許しても取り返して勝ってしまうところに、今のC大阪の勢いを感じずにはいられない。

試合が動いたのは、開始早々の6分、最も警戒していたはずの全北のエースストライカー、イ ドングッに、C大阪戦初登場のルイス エンリケとのワンツーからゴールを献上。いきなりアウェイゴールを許し、ホームチームは劣勢に立たされる。

それでも、この試合で活きたのは、G大阪時代にACL制覇を倉田秋とともに経験している播戸竜二のベテラン力。広島戦でのハットトリックの勢いをそのままに、指揮官の全幅の信頼を受けて先発すると、前線からチームをコントロールしつつ、相手DFとの巧みな駆け引きで攻撃にアクセントをつける。その11番が試合を振り出しに戻したのは、29分。清武のスルーパスから右サイドを抜け出たキム ボギョンが、ペナルティーエリア右の深い位置から折り返すと、そこに合わせたのが播戸。相手DFの前に入り込んで、左足を合わせて、泥臭くゴールを決めた。

1−1の後、途中、カウンターからルイス、エニーニョらに攻め込まれるシーンもあったが、C大阪らしくポゼッションをとって軽やかなつなぎで押し込んでいき、ファビオ ロペス、清武らに好機が訪れていたC大阪。しかし、そこで決めきれずにいると、ハーフタイム直前、相手のロングボールからのシンプルな攻めで、イ ドングッにまたもや強シュートを叩き込まれた。これで前半は1−2で終了。なんとも後味の悪いなかで、C大阪は後半へと折り返した。

しかし、広島戦同様、C大阪のイレブンがひるむことはなかった。そして、今回も反撃の狼煙を上げたのは清武。56分、酒本憲幸の右CKからフリーでヘディングシュートを決めた。ここからの8分間で、試合はめまぐるしく動く。58分、全北にコーナーキックから三たび突き放されるも、64分にはC大阪がキム ボギョンのPKゴールで3−3とした。

それから、C大阪は尾亦弘友希を入れて守備のてこ入れを図り、さらには「追加点を取りにいくために」ということで大竹洋平を初起用。全北に決定機を与えるシーンもあったが、キム ジンヒョンの好守でこれを凌ぐと、攻撃的な姿勢を見せたC大阪が、81分、ついに決勝点を奪った。

ヒーローとなったのは、今夏大車輪の活躍を見せる清武。酒本のCKからのサインプレーでは、ギリギリまで時間をかけてタイミングを計ると、絶妙の間合いから、ゴール前で相手選手をブロックした扇原貴宏の助けも受けて、フリーで飛び出して右足一閃。グラウンダーのシュートが見事にゴールへ吸い込まれた。最後は杉本健勇も投入して、攻めの姿勢を崩さなかったC大阪。全北のパワープレーにも耐え、激闘を制した。

「苦しい試合だった。勝ったがアウェイゴールもあるし……」と振り返ったのは清武。しかし、全北のチェ ガンヒ監督も「結果的に負けたというのは変わらない」と嘆いたように、何よりもこの1勝で、アドバンテージを得たのはC大阪だ。韓国屈指の攻撃力を持つ相手に競り勝ったことは自信につながる。「次の試合に勝ったら上に行けるし、引き分けは狙わずに勝ちに行く」と、C大阪の若きエースは第2戦での必勝を誓っていた。

また、C大阪には目先にも大事な戦いが待っている。「まず選手、チーム全員の気持ちを、次の大宮戦(9/18@熊谷陸)にしっかり集中させていきたい」とレヴィー クルピ監督は、J1リーグ戦の戦いに気持ちを切り替えていた。J1での戦いが、ACLにつながる。それを身を以て思い知っただけに、第2戦までのリーグ戦2試合は、C大阪にとっては大変重要なものとなるだろう。

以上


2011.09.15 Reported by 前田敏勝
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