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【J2:第26節 湘南 vs 北九州】レポート:課題と収穫と。両者ともにセットプレーから得点も、流れのなかでゴールは生まれず。(11.08.28)

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8月27日(土) 2011 J2リーグ戦 第26節
湘南 1 - 1 北九州 (19:03/平塚/6,728人)
得点者:7' 坂本紘司(湘南)、54' 福井諒司(北九州)
スカパー!再放送 Ch183 8/28(日)後00:00〜
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攻撃的な立ち上がりを先制点に結んだのは、ホームの湘南だった。7分、アジエルのフリーキックを坂本紘司が頭でねじ込む。「先に点を取って主導権を握りたい」戦前からそう話していたゴールを、苦しむチームを引っ張るがごとく自ら挙げてみせた。

PK以外では初めてとなるセットプレーからの得点に湘南の幸先はいい。とりわけ存在感を放ったのが8試合ぶりに先発したアジエルと、3トップの最前線に構えた初先発のファン スンミンだった。彼らがビルドアップに数多く関わることでパスワークにリズムが生まれ、臼井幸平や永木亮太、坂本といった選手たちがボールホルダーを積極的に追い越していく。パスの出し手と受け手、ボールを預けて終わらない流動性も大きかろう。個性を発揮し、互いに引き出しあう関係が、らしい躍動感へと結ばれてゆく。

かたや北九州も反撃に出る。だが時折り見せるカウンターに鋭さを忍ばせてはいたものの、湘南の守備網に効果的な縦パスをなかなか入れられない。逆に湘南は、中盤で奪い攻撃に繋げるシーンも多く、流れのなかからチャンスをつくってゲームを主導した。

息を継ぐのも忘れてしまいそうな集中力の高い前半が明けると、北九州は冨士祐樹と金鐘必を同時に入れ、打開を図る。追いつくのはそれから間もなくのことだった。54分、フリーキックを得ると、木村祐志からのボールに福井諒司が頭で合わせた。前半と合わせ鏡のような展開である。

ゲームが振り出しに戻って以降、北九州はカウンターを絡めながらいくつか好機を演出した。追いつかれた直後は流動性が落ちたように見えた湘南も、コーナーキックから遠藤航が枠を狙い、あるいは永木が前線へ飛び出しペナルティエリアで仕掛けるなど再び盛り返す。カウンターによる北九州の決定機を臼井が猛然と戻り阻止する場面もあった。試合後ピッチにうずくまるほど激しく攻め合った両者の初対戦はこうして、1−1のまま長い笛を聴いた。

北九州の三浦泰年監督は、最後まで粘り強く戦いアウェイで勝点1を掴んだ点を評価し、湘南の反町康治監督は湘南らしい攻撃的な姿勢の体現に触れた。前後半の立ち上がりの失点や勝負を決する2点目を奪えないといった課題は両者にある。それを踏まえたうえで、芽吹く長所にはひたすら水を遣り続けていきたい。

キックオフを間もなく迎えようというときのことだった。声をひとつに奏でられた湘南サポーターのベルマーレコールが平塚競技場を包む。スタジアムが纏った一体感は震える肌が教えてくれた。果たして背中を押されたホームチームは、上々の立ち上がりから先取点を挙げ、躍動感を加速させてゲームを主導した。あとすこし、もう一歩。産みの苦しみも厳しい状況も、追い越していなかければゴールには近づかない。湘南のサッカーである。

以上

2011.08.28 Reported by 隈元大吾
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