本文へ移動

今日の試合速報

夏休みはJリーグに遊びに行こう! 全国で180,000名様ご招待!
夏休みはJリーグに遊びに行こう! 全国で180,000名様ご招待!

J’s GOALニュース

一覧へ

【J1:第23節 浦和 vs 広島】プレビュー:前節は弱点を突かれて黒星を喫した浦和。短期間でどこまで修正できるか(11.08.23)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
8月24日(水)J1 第23節 浦和 vs 広島(19:00KICK OFF/埼玉チケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
スカパー!生中継 Ch183 後06:50〜
豪華賞品が当たる!totoリーグに投票しよう!
----------
こうも見事にやられては問題を直視せざるを得ないだろう。甲府戦は浦和の弱点を的確に突かれて負けた試合だった。個の判断に頼ったマンツーマンディフェンスと、裏への飛び出しに対するケア不足。敵将の佐久間悟監督に「マンツーマンでマークにくる浦和のバックラインの背後を取るトレーニングをしてきた」とはっきりと言われ、実際にその術中にはまった。まさに“注文通りにやられた”という試合だ。

マンツーマンのやり方そのものが悪いわけではない。万能のフォーメーションが存在しないように、万能の守り方もない。マンツーマンにもゾーンにもそれぞれ苦手分野があり、だからほとんどのチームは局面ごとに使い分けている。浦和の問題点はマンツーマンのウィークポイントを突かれた際の対処法が明確になっていないことだ。

人を見る意識が強過ぎて、相手の動きに引き寄せられて絶対に空けてはいけないスペースを作ってしまう。サイドバックの裏を突かれた際、センターバックがスライドしないならしないで、それを徹底して絶対に空けてはいけないエリアを埋め、人をつかまえておかないといけないが、相手の動き出しにつられて中途半端なポジションを取ってしまう。

相手の1人が裏に飛び出すと、マーク担当の1人は反応して対処しようとするが、周りの味方がそれに応じた動きをしないため、結果的に敵についていったマーカーが1人でラインを押し下げてしまうことになり、その周りにできたスペースを使われてしまう。絞ったり、カバーしたりする動きが乏しいため、相手の引いてボールを受ける動きに誰か1人がついていくと、やはりギャップができやすい。8月6日の神戸戦でもそういった泣き所を明確に突かれ、黒星を喫した。

「もっと連動した守備をやらないといけない」。高橋峻希のコメントが端的に課題を言い表している。「1人1人が守備でもう少し気を使わないといけない」と山田直輝も顔を曇らせていた。

1対1で負けたら終わり、今はそういう対応になってしまっている。とりわけサイドは1対2の対応を迫られることも少なくなく、そうなると選手個人の責任とするのは酷だ。甲府戦では高橋がそういう状況に陥っていた。パウリーニョとのマッチアップで後手を踏んだのは間違いないが、すべてを個人の問題としていては問題点は改善されないし、「誰を責めるとかじゃないく、チームとして戦えていたのか」と柏木陽介も語気を強める。

選手たちに話を聞くと、守備の約束事は特にないという。マイナスの意味で選手たちは“臨機応変”に戦っている。このまま修正できないようだと、これからも同じようなシーンが続くことになるだろう。「声をかければ済むシーンがたくさんあるので、もっとコミュニケーションを取れば修正できると思うし、いつのタイミングで受け渡しをするのかを今後しっかり修正しないといけない」と高橋が言うように、選手同士の話し合いで約束事を積み上げていくことが重要になってくる。

広島は連動したパス回しで裏を狙うのがうまいチームだ。一方でロングボール一発で展開する選択肢も持っている。最近はポストプレーの役割が多くなっているようだが、佐藤寿人は裏取りの名人だ。鹿島戦を体調不良で欠場した強力なシャドーストライカー、李忠成も戻ってくるだろう。浦和の守備陣は彼らの動きに惑わされないためにも守り方を整理しておく必要がある。

浦和は先に失点するとなかなか巻き返せない。広島も一度ゴールを許すと、そのままズルズルと失点を重ねるという試合が多い。両者とも失点をどれだけ防げるかが勝敗の鍵を握りそうだ。

広島は守備時に1トップを前線に残し、最終ライン5枚と中盤4人でブロックを作る傾向がある。ボールポゼッションを大事にするチームだが、最近はバルセロナのように前から「奪いにいく」よりは、下がって攻撃を「跳ね返す」というイメージで戦っているように見える(もちろん奪えそうな時は前からプレッシャーをかける)。広島は非常にアグレッシブなチームだが、守備のやり方はどちらかと言えば保守的だ。

普通、下がって守ると守備が固くなる代わりに敵のゴールまで遠くなってしまうので、なかなか攻撃を組み立てられなくなる。しかし、広島はプレッシャーを受けても後方からビルドアップできるので、反撃に転じることができる。広島だからできるリスクマネジメントの方法だろう。

ただ、そうは言っても選手の走る距離はどうしても長くなるので、時間の経過とともに運動量が低下することで攻守とも苦しくなっていく。特に夏場は厳しいだろう。浦和としては、前半をしのぎながら後半勝負という今季の勝ちパターンに持ち込むのも1つの手だろう。

この試合ではセットプレーも焦点の1つになるかもしれない。広島はセットプレーをあまり得意としていないようだ。特に守備時の対応には問題点がいくつか見られ、実際にゴールを許すことが多い。柏木の復調とともに少しずつセットプレーの期待度が上がっている浦和と、失点が多い広島。その点が試合にどう影響してくるかも注目したい。

以上

2011.08.23 Reported by 神谷正明
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/07/31(水) 22:00 ハイライト:浦和vsニューカッスル【Jリーグインターナショナルシリーズ2024 powered by docomo】