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【J2:第3節 東京V vs 京都】レポート:前節の教訓を生かせなかった東京Vは、またしても「決定力不足」と「CKからの失点」に課題を残す。連勝目指した京都も、流れから得点できず悔しいドロー。(11.08.07)

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8月6日(土) 2011 J2リーグ戦 第3節
東京V 1 - 1 京都 (18:04/味スタ/3,007人)
得点者:26' 阿部拓馬(東京V)、66' 安藤淳(京都)
スカパー!再放送 Ch183 8/8(月)深00:00〜
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今季リーグ戦の半分を消化した。この試合を終え、東京Vは勝点26の9位、京都は同20の16位(*8月6日終了時点:暫定)で折り返しを迎えることになったが、どちらもJ1昇格が至上命題となっているだけに、今節の1−1ドロー、得られた勝点1という結果はただ残念でしかないだろう。

東京Vにとって何より悔しいのは、試合内容が前節とほぼ同じだったことだろう。「前後半とも、ゲームを決めるような大きなチャンスがあったが、それを先週同様決め切れない。そして、失点したのも同じようにセットプレー。ウチにとっては2週間同じことをしてしまった」。この一週間、セットプレー対応を特に意識したトレーニングを積んできただけに、「選手は手を抜いていないと思うけど、本当に昇格を本気で狙うんだったら、ああいうところを(しっかりできないといけない)」と、川勝良一監督は厳しい口調でコメントした。

それでも、出足は理想通りだったのではないだろうか。序盤こそ、京都・駒井善成のサイドへの好パスから伊藤優汰に突破されるなど、ゴール前のシーンを作られたが、10分を過ぎると徐々に東京Vがボールを支配しはじめる。
特に目立ったのは、東京Vのセカンドボールへの徹底した対応で、前半はほとんどのルーズボールの競り合いを東京Vが制していたと言っても過言ではなかった。仮に相手に拾われても、その後のプレスも素早く激しく、2人、3人と次々に奪いに行ってボランチの位置までで取りきることができていた。そして、そこから切り替え早いショートカウンターを仕掛け、前で待つマラニョンが縦パスに抜け出し、何度も決定的場面を作った。
また、和田拓也、河野広貴が両サイドを制し、どちらも得意とするドリブル突破を交えたスピードあるサイド攻撃は京都DFを困惑させた。それでも、ゴール前での京都の踏ん張りになかなかゴールを割れずにいたが、ようやくこじ開けたのは前半26分だった。
飯尾一慶からのパスを受けた阿部拓馬が一気に左サイドをドリブルで突破。マークについた相手DFを交わしそのまま右足を振り抜くと、ゴロ球がゴールに吸い込まれていった。試合前、「1試合1点は取らないと気持ち悪い。絶対に先制点を奪いたい」と語っていたチーム得点王が、今節のチーム・テーマとも言えた重要な先制点をしっかりと決めた。

だが、この先が、今東京Vが抱える大きな課題といえる。
先制後も、中盤からの激しい守備は徹底できており、相手の裏を狙った阿部、マラニョンの抜け出し、右サイドバック・福田健介の前線参加など攻撃の形も多彩で、前半のうちでも追加点のビッグチャンスは何度もあったが、逸してしまった。
後半に入り、「前半ほど裏に抜ける回数は、疲れもあるからどうしてもそんなに期待できないので、マラニョンとは違った、“溜め”のポイントがもう少し欲しい」(川勝監督)と、平本一樹を60分に投入したが、狙い通りの効果は表れず。それでも、最後まで阿部が好調ぶりをフルに発揮し積極的にゴールへ向かっていったが、『次の1点』は遠かった。
「僕が決めていれば・・・」と、河野も決定力を欠いた攻撃陣を代表し、申し訳なさそうに語っていた。

また、失点の仕方も、前節同じようにCKからの1本。「セットプレーからの失点は特に気をつけていたので、本当に悔しいです」(深津康太)。警戒していたにもかかわらず、前節の教訓を生かせなかったことを、全員が深く反省していた。
ただ、この試合は守備の要・土屋征夫が出場停止だったため、DFの安定力がポイントとなっていたが、「流れの中では、GK飛ばすようなシュートを打たせていないというのはDFの頑張りだと評価できる」と、川勝監督が及第点を与えたことは、収穫のひとつだと捉えていいのではないだろうか。
とはいえ、指揮官や土屋が常々口にしている通り、「東京Vの最大の強さは“守備”」だろう。ここ4試合失点が続いてしまっただけに、後半戦へ向けて、いま一度失点0にこだわった守備の徹底がテーマとなりそうだ。

京都は、東京Vに圧倒された前半を終え、ハーフタイムに大木武監督から「セカンドボールを拾えていない。しっかりと競って自分たちのボールにすること」と指示が出ると、後半は一変。立ち上がりから積極的に出ていくと、キープする時間が増えていった。
自分たちのリズムに持ち込むことに成功すると、伊藤、宮吉拓実、久保裕也という10代で揃えた3トップが躍動し、東京Vゴールを脅かした。中でも伊藤は、巧みなパス、ドリブル突破と能力の高さを発揮。「ボールを受けるという最初の課題はクリアできてきた。これからは、積極的に仕掛けるという次の段階を課題としています。その中でも通用する部分があったことは収穫です」。18歳のヤング・サンガの確かな成長に、新しい京都の未来を感じた。

ただ、3試合連続のCKからの得点で追いついたとはいえ、やはり攻撃陣にとっては「流れの中でとりたい」(伊藤)というのが本心だろう。引き分けも、「昇格を目指している以上、連勝をしなければいけない」と、安藤淳が悔しそうに語っていた通り、今後、京都が上位に食い込むためにも、「中盤でのパスミス」、「ある程度攻めていっても、最後シュートとかクロスで終わらない」「セカンドボールを取れなかった」など、大木監督が記者会見で挙げた課題をしっかりとクリアし、浸透し始めた大木スタイルを追求していきたい。

以上

2011.08.07 Reported by 上岡真里江
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