スカパー！生中継 Ch184 後05:50〜
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連敗を止められるか。長く続く負のスパイラルを断ち切れるか。今の岐阜に勝利以上の特効薬はない。
だが、その壁は大きい。相手は好調・FC東京。先月のアウェー戦では、相手の高い個人技とパスワーク、そしてスピードについて行けず、失点の山を築いた。この試合で怪我から復帰したGK野田恭平の好セーブがなければ、もっとやられていたように、実力差は歴然だった。
岐阜にとっては思い出したくない試合を、ホームで繰り返さないためには何が必要か。まずは守備をどう構築するかがポイントだ。岐阜はこれまでCBが不用意にボールにつられたり、全体的にボールに行ってしまい、裏への飛び出しへのケアやギャップに対するケアがおろそかになって、失点を喫してしまうシーンが多かった。まずは全体の位置を見て、ボールに行くのか人に行くのかの判断を全体で共有して、組織として動かしていく。もう一度基本に立ち返る必要があった。
徐々に改善の兆しは見えてきている。前々節の栃木戦では、ビルドアップもしっかりと出来、球際も負けていなかった。前節の札幌戦でも相手のサイドからの崩しにも対応は出来ていた。共に0−1の敗戦だったが、僅かながら光は見えた。
しかし、その光もこの試合で大敗をしてしまっては、意味がなくなる。いかにしてFC東京の分厚い攻撃をかわすことが出来るのか。ポイントは両サイドとボランチにある。FC東京は右にドリブラーの谷澤達也を置き、左にパスとミドルシュートが魅力の田邉草民を置く。谷澤のドリブルに対し、DFラインが下がってしまうと、たちまち逆サイドの田邉のミドルシュートの餌食になってしまう。ここは対面するであろうMF押谷祐樹とDF菅和範がいかに高い位置を保ちながら対応が出来るか。そしてボランチの三田光がバランスを見ながら、両サイドのケアが出来るか。
ボランチに関しては、ゲームを作る梶山陽平を誰が見るのか。ここは2トップの縦関係の下に入るであろう嶋田正吾がケアをする必要がある。それと同時に、守備的な高橋秀人に対し、嶋田と押谷がいかに動いて森重真人と今野泰幸のCBコンビとのバランスを崩して、西川優大をターゲットにして、カウンターを仕掛けられるか。
役割分担をしっかりしながら、その上で選手個々が集中を切らさずに、球際や周りのポジショニングを見て、システマティックに動かなければならない。少しでもエラーが生じれば、致命傷になりかねないだけに、全員の意思統一が必要だ。
厳しい戦いは間違いない。だが、ここで結果を残せれば、チームにとってこの上ない起爆剤になるのも間違いない。心を一つに。あの苦い経験を繰り返さないためにも、サポーターに今季3度目の笑顔を届けられるように、ホーム長良川で岐阜の意地が花開くことを切に願う。
以上
2011.08.06 Reported by 安藤隆人
