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【J2:第3節 横浜FC vs 水戸】プレビュー:両チームが期するリベンジ。「根性」と「闘将」のぶつかり合い。横浜の地に魂のフットボールが繰り広げられる。(11.08.07)

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8月7日(日)J2 第3節 横浜FC vs 水戸(18:00KICK OFF/ニッパ球チケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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サッカーは、カテゴリに関わらず常に最高のファイトが結集するスポーツだ。球際の競り合い、ボールを奪う激しさ、研ぎすまされた集中力から生まれるパスやシュート、チーム全体の駆け引き、そして監督同士の知略を尽くした戦い。単にファイトと書くと精神論で片付けられるかもしれないが、プレーするのは人間でありその人間が全力を出すからこそ、いかに全力を尽くしたかがサポーターの心を動かすし、最終的にも結果に反映する。三浦知良の名言ではないが、終了のホイッスルまで足に魂を込めてこそサッカーだ。この試合で対戦する横浜FCと水戸は、そういった出し切るスタイルを、選手から監督までが共有するチーム。サッカーの醍醐味が詰まった試合が期待できる。

約4週間前に行われた前回のこの対戦(7/9@ケーズデンキスタジアム)では、お互いのプレースタイルとは少し違う形でファイトが繰り広げられた。本来のチームスタイルを考えれば、両チームとも中盤で激しいボールの奪い合いを繰り広げ、横浜FCはそこからポゼッションを加えて攻撃し、水戸はシンプルに攻撃をする展開が予想されていた。しかし、横浜FCは完全ではないグラウンドコンディションの中、繊細にリスクマネジメントを余儀なくされ、想定よりも低いポジションでのプレーを余儀なくされた。そこを水戸が利用し終始攻め立てる展開が続いた。そして、アディショナルタイムにカイオのPKで横浜FCが勝ち越して勝利。水戸としては、ペースを握り続けながら最後の最後で勝点を逃した悔しさだけが残る試合となった。

それだけに。この試合は水戸にとって大きなリベンジの舞台。その試合からの大きな変化は、鈴木隆行が加入し、吉原宏太が復帰したこと。前節この2人が2トップに揃うことで、水戸は新たな力を得ている。前節の愛媛戦では、立ち上がりは愛媛に押し込まれるものの、20分に鈴木がロングボールを裏のスペースに落とし、吉原が走り込んだプレーから、高い位置での推進力を得て、攻守に渡りチーム全体が前向きにプレーできるようになった。その結果の3得点と効果は絶大だ。さらに、試合中にこの2人のコンビネーションは深まっていた。今節もこの2人が水戸というチーム全体に与える好影響に注目だ。

そして、水戸を迎える横浜FCも大いなるリベンジのテーマを抱えている。それは、ホームで勝利を見せること。今年のホームゲームの成績はなんと1勝6敗3分。10試合で勝点6しか挙げられていないのだ。前回のホームゲーム(7/24 対北九州)後に「早く勝ってホームを大事にしたい」と岸野靖之監督が語ったが、上位に進出するチームはホームゲームで勝点を落とすことはないと考えると、聖地・ニッパツ三ツ沢球技場で引き分け以下の成績は許されない。文字通り「勝たないかん」状況だ。北九州戦は、早々の退場者を引きずって敗戦するという、ホームのサポーターに大いに不満が残る内容だったが、前節の千葉戦では一転して高い集中力を見せた。内容的に上回っている時間に、オーバーラップを加えることで攻撃の厚みを増やすという点では課題が残ったものの、今後のベースとなる試合内容であったことは間違いない。今年何度も「きっかけになりそうな試合」はあったが、長続きはしていないのが成績不振の大きな要因。前節の千葉戦で見せた魂を次は三ツ沢の丘で見せる番だ。

試合は、前回の対戦の前に期待した構図、つまり両チームが激しく中盤でボールを奪いながら、お互いの攻撃の特長を出していく展開となるだろう。ポイントは、ボールの中盤でのバトルが起きるエリア。横浜FCはポゼッションの能力を生かし高い位置に押し込む狙いを持ち、水戸は鈴木が体を張りボールを収める力を生かして前に向いた攻守を行おうとする。それぞれの狙いを遮断し、高い位置でのプレーができたチームがゴールに近づいて行くだろう。攻撃の狙いと守備の狙いが、いかにスムーズに表現できるか。その狙いに魂を結集した方が相手陣地に押し込む形がスタンドから見て取れる、そういう試合になるだろう。

8月4日、この横浜の地で魂のプレーを見せ続けた伝説のディフェンダー松田直樹選手がこの世を去った。横浜FCが、松田選手と対戦したのはわずか1試合(2007年8月11日@日産スタジアム)。この試合、横浜FCは1-8と大敗。松田選手が横浜F・マリノスに植え付けた魂に完敗したと言って良い試合だった。松田選手がピッチ上で見せ続けた魂の大事さを、この試合だけでなく、今後全ての会場で行われるサッカーの試合で表現すること、それが松田選手に対する良いはなむけになる。松田選手のご冥福をお祈りするとともに、その偉大な足跡を引き継げるサッカー界となる決意表明となる試合を期待したい。

以上

2011.08.06 Reported by 松尾真一郎
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