8月6日(土)J2 第3節 愛媛 vs 富山(19:00KICK OFF/ニンスタ)
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今週、愛媛にとっての大きなニュースが2つ入った。ひとつ目は齋藤学のU-22日本代表選出という嬉しい話題だ。横浜FMから期限付き移籍で加入した今季、リーグ2位タイの7ゴールという数字も残しているだけに、その結果にふさわしい選出ではある。「このタイミングで呼ばれたことは意外だったけど、まだまだ満足していない」と語る齋藤だが、その顔には複雑な表情が。素直に喜べない理由は、代表招集とほぼ同時に届いた松田直樹選手の訃報にあった。「小学生の頃からマリノスにいて、マツさんの試合は何試合見たかわからない。トップに上がった時には怒られたこともあったし『もっとできる』とも言ってもらった」と、涙を浮かべながら思い出を振り返った。そして「難しいけど、今日を最後に切り替えたい」とも語った齋藤。嬉しい知らせと同時に届いた悔しい現実を受け入れようと、気丈に「マツさんのために頑張りたい」と、そう締めくくって試合前日のニンジニアスタジアムを後にした。
これに加えて、2つ目のニュースは関根永悟の負傷。水戸戦での骨折による、全治3ヶ月という残念な結果だ。今シーズン、チームで唯一全試合フル出場を続けていた不動の右サイドバックだけに、その戦線離脱はチームに与える影響も大きい。水戸戦で関根の交代後は、センターバックの高杉亮太が右サイドへ回ったが、富山戦で誰が起用されるかは流動的。今季のみならず、昨季もチーム最多の出場時間数を誇った関根のポジションを埋めることは容易ではないが、前節3失点した守備を立て直すためには代わって出場する選手の奮起が欠かせない。今節、ホームに迎える富山が3−3−3−1という特殊な布陣で戦うチームだけに、守備の時はもちろん、攻撃に転じる際もポジショニングには最大限の注意が必要。新しい最終ラインでしっかりとコミュニケーションを図る必要もあるだろう。
こうして、いい話題と喜ばしくないニュースが入り混じったところではあるが、リーグ戦に話を戻せばチームが置かれている立場は楽観視できる状況ではない。前回のホームゲームで連敗をストップしたものの、愛媛は5試合負け無しで勝点を積み重ねていた時の自信を取り戻すまでには至っておらず、前節の水戸戦でも後半に失点を許すと19分間で3失点。最終ラインから前線までが間延びしてしまい、立て直すことができないまま水戸にペースを握られてしまった。これはフォーメーションが4−5−1から4−4−2に変わっても繰り返してしまった悪い癖。特に、4−4−2に戻した直近2試合では、長いボールを相手ディフェンスラインの背後に入れて、齋藤や石井謙伍の飛び出しを使う攻撃が増えている。それだけに、前と後ろの意識を統一し、ピッチに立つ全員が試合展開に応じた対応ができなければどうしても間延びしやすくなってしまう。その意味で今節は右サイドバックの問題だけでなく、チーム全体のコミュニケーション能力を高めなければ、90分間を乗り切ることは難しい。
ましてや、今節対戦する富山はコンパクトな布陣で相手のボールを奪い、そして攻撃に転じるチーム。主導権を握られると前線には黒部光昭や朝日大輔、苔口卓也ら個性的なアタッカーが多い富山に対して、愛媛は失点の可能性を高めてしまいかねない。「ヴェルディ戦から相手のラインを下げるために、(ロングボールを)意識している」と齋藤が語るように、その攻撃の手段は効果があるものではあるが、決してそれ一辺倒になるのではなく本来のポゼッションの中で効果的に使うことが必要。縦だけでなく、ピッチの幅を最大限に利用することが富山のコンパクトな布陣をかいくぐる手段にもなるはずだ。
富山にとっても、いつものようにコンパクトな布陣で戦い抜くことで愛媛にプレッシャーを与え、隙を突きたい。そう考えれば、やはり両者にとって自分たちのスタイルを最大限に発揮することが勝利への近道だ。富山は7月に入ってから着実に勝点を積み重ねはじめられただけに、今節は連敗することなく再び上昇気流に乗りたい一戦。逆に、愛媛にとっては勝率を5割に戻すためにも重要な前半戦のラストゲーム。自信を深め、後半戦への勢いをつけたいホームゲームだ。
以上
2011.08.05 Reported by 近藤義博
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