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G大阪にとっては、10日ぶりにホーム万博記念競技場に戻っての一戦。7月は7試合を戦うというハードスケジュールのG大阪だが、ホームで試合ができるのは13日の神戸戦と今節の2試合。今季のJ1リーグでは相変わらず負けなしの戦いが続くホームでの一戦をしっかり勝利し、アウェイ連戦の弾みにしたい。
さて、6月18日の16節・横浜FM戦以降、負けなしの戦いを続けてきたG大阪だが、前節の甲府戦（注：未消化だった第5節）ではリーグ戦7試合ぶりとなる黒星。幸先よく早い時間帯に2点を先取したものの、最終的には点の取り合いの末に決勝点を奪われ、ダメージの残る敗戦となった。ただし、その甲府戦後、2日間のオフでリフレッシュを図った後は、しっかり気持ちを切り替えた中で磐田戦に向けた準備を進めてきたと言える。また、1週間に3試合を消化した先週に比べ、今週はこの磐田戦のみということから、コンディション的にも万全の状態で磐田戦を迎えられそうだ。
そうしたチーム状況の中で唯一不安視されていたのが、今週は別メニュー調整が続いていたMF遠藤保仁のコンディション。首の痛みに伴う上半身の倦怠感を訴えていたが、非公開で行われた21日の練習には完全合流を果たした様子。練習後も「今日は全ての練習に合流できたし、体調的にも問題はない。明後日の試合もいつも通りやれると思う」とコメント。その言葉を聞く限り出場はほぼ間違いないだろう。
また、ここにきて戦列復帰の可能性が高まっているのがMF明神智和だ。6月18日の横浜FM戦で負った左大腿二頭筋肉離れのため、長らく戦列を離れていたMF明神だが、順調に回復し、今週より完全合流を果たしている。19日に予定されていた練習試合が台風の影響で中止になったこともあり、実戦を戦っていないという不安材料は残るが、百戦錬磨の明神だけに不安はない。復帰となれば、攻守に存在感を示してくれることだろう。
「練習もかなりやれているので、やれと言われたらいつでもやれる状況にある。甲府戦は負けてしまったけど、チームは勝点を積み上げていい状態にあるので自分もプラスの力になれるようにしたい」（明神）
キーマンは、3試合連続ゴール中で、元磐田のFWイ グノ。G大阪に移籍してからの対磐田戦への出場は昨年の途中出場での1試合のみで、未だゴールは奪えていないが、ここ数試合のキレ、チームでのフィット感を見ても、古巣相手にゴールの気運が高まっているのは間違いない。また今節より、ザスパ草津より期限付きで獲得した新外国籍選手FWラフィーニャも出場可能の状態にあり、言葉にはしないまでも新ライバルの存在は刺激になっているはず。もちろん、FWイの場合、2列目でも存在感を発揮できるため、FWラフィーニャとの共存も十分に考えられるが、いずれにしてもFWだからこそ『ゴール』で存在感を示し続けたいと考えるのは当然のこと。その思いをピッチで爆発させて欲しい。
「ゲームの間隔があかない方が、リズムよくやれている感じはする。今の2トップの形もすごくやりやすいし、このポジションを絶対にものにしたいと思うからこそ、個人的にも結果を出し続けたいと思う。磐田は個人ではなく、チームとして組織的な守備をしているし、実際に失点も少なくこじあけるのは大変だと思いますが、FWとして自分に求められる事は分かっている。古巣相手となれば必然的に気持ちが入るが、いつも通りにプレーして、今、自分が頑張っている姿をしっかり示したい」（FWイ）
対する磐田はここ２試合、執念の感じられる戦いを続けている。7月13日に行われた4節・C大阪戦ではアウェイの地で2度先行されながらも追いついて最後は逆転勝利。続く7月17日のホームでの浦和戦でも、またしても先行される戦いになった中で、アディショナルタイムにエースFW前田遼一のプレーが相手DFのファウルを誘いPK。そのチャンスを自らしっかりと決めてしぶとく勝点1を手にしている。しかも、この同点弾は、彼にとって5試合ぶりとなるゴール。先にも書いた通り、FWにとっての『ゴール』の重みを考えればこそ、このゴールはFW前田にとって、またチームにとっても1点以上の意味があると言ってもいい。それを弾みにすることができるのか。また、リーグ戦においてG大阪とのアウェイ戦では04年以来白星のない磐田だが、その嫌なジンクスを打ち破ることができるのかにも注目したい。
■この試合注目のHOT BALLE：イ グノ（G大阪）
以上
2011.07.22 Reported by 高村美砂
