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【J1:第4節 福岡 vs 大宮】レポート:耐えて、耐えて、耐えて奪った勝点3。福岡がホーム2連勝を飾る(11.07.14)

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7月13日(水) 2011 J1リーグ戦 第4節
福岡 1 - 0 大宮 (19:00/レベスタ/4,028人)
得点者:42' 成岡翔(福岡)
スカパー!再放送 Ch181 7/14(木)後02:00〜
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1点リードで迎えた後半。前への姿勢を強くした大宮に福岡は一方的に押し込まれ、ハーフタイムには「ボール保持者にプレッシャーをかけろ」と檄を飛ばした篠田善之監督も引いて守ることを選択せざるを得なかった。「最後はぶざまだった」と自ら振り返ったように、84分には松浦拓弥に代えて山口和樹を投入して最終ラインを5人にすると、ボールを弾き返すことだけに専念した。スタンドから送られる手拍子に勇気づけられ、際どいシュートに体を投げ出し、ただひたすらに時間が経つのを待った。そして長い、長いアディショナルタイムの終わりを告げるホイッスルがレベルファイブスタジアムに鳴り響いた。なりふり構わずに手に入れた勝点3。それは福岡の反撃の狼煙と言えるものだった。

福岡は中3日、大宮が中2日で迎えた平日のナイトゲーム。疲労が残る体に、キックオフ時点で27.1度という気温と高い湿度が選手たちの体に負担を与える。そんな中、大宮は守備ブロックを形成して福岡を待ち構え、福岡は高い位置から始まる守備とサイドアタックを中心にして前へ出る。しかし、コンディション不良からか互いにミスが多く、中盤を抜け出せない膠着状態が続く。
それぞれが迎えた最初の決定機はともに26分。DFと競り合いながらペナルティーエリア内で大宮・ラファエルが放ったシュートは六反勇治が弾き返し、裏へ抜け出した福岡・城後寿が狙ったループシュートは枠を捉えられなかった。
この決定機をきっかけにリズムを刻みだしたのは大宮。ショートパスをつなぎながら福岡の隙を窺う。福岡はボールを奪い返すことができずに自陣内での戦いが続く。しかし大宮も前へ出るパワーがない。「後ろでのボールの動かし方が遅いために、間に対するボールや、くさびのボールが入れられなかった」(鈴木淳監督・大宮)。互いに大きなチャンスを作れないままに時間が過ぎていく。

そんな展開で迎えた42分、この日、両チームを通じて唯一のゴールが生まれる。末吉隼也が右から放ったCKをタイミング良く飛び出したGK北野貴之がパンチングで大きく逃れた。この時点では特に何かが起こるとは思えなかった。しかし、ゴール真正面、約20メートルの時点で成岡翔が待っていた。「もう時間がなかったのでヘディングでゴールを狙った」(成岡)。成岡らしい柔らかな、そしてきれいな弧を描いたボールが、まるでスローモーションを見ているかのようにゆっくりとゴールへ向かう。そして、必死に戻る北野の頭上を越え、カバーに入った大宮の選手の間を抜けてゴールへと吸い込まれた。

後半は、大宮が繰り出す連続攻撃を、福岡は耐えに耐えた。猛暑の中のプレーも集中力を切らさず、運動量を落とさず、際どい場面ではスライディングでボールに食らいつき、あるいは体を投げ出した。そしてゴール前には「暑い中、フィールドの選手が最後まで走って、スライディングしている。一番後ろに立っている自分が逃げるわけにはいかない」と話す六反が立ちはだかる。正直に言えば、大宮が数ある決定機を外し続けたという印象が強い。しかし、交代選手も含めて、福岡の選手たちの勝利に対する気迫が、大宮の選手たちの足元を微妙に狂わしたと言ったら言い過ぎだろうか。

福岡は、これでホーム2連勝。今の福岡は結果なくして浮上はあり得ず、結果なくして内容の改善もあり得ない。そういう意味では、泥臭い戦いで勝点3を手に入れた意味は大きい。また、成岡の鬼気迫るプレーと、彼が持つ技術・戦術眼の高さが周りに影響を与え、チームは試合ごとに変化を感じさせるようになっているのも好材料だ。次なる目標は、この流れを次節の広島戦につなげて勝点を積み重ねること。まだ何も始まってはいない。

そして敗れた大宮は今季初の3連敗。ラファエルは存在感を示し、ベテラン藤本主税は、この試合にかける思いを精一杯に表現し、東慶悟と上田康太の若きプレーヤーは非凡な才能を見せたが、チームとして前へ出る意識に欠けた。「福岡まで応援に来てくれたサポーターの方に申し訳なさすぎる」と、試合後に振り絞るように話したのは藤本。大宮にとっても必要なのは、自分たちが志向するポゼッションサッカーで結果を残すこと。次節にホームで迎える横浜FM戦で、オレンジ色のサポーターに今シーズンホーム初勝利を贈りたい。

以上

■この試合のHOT BALLER:成岡翔(福岡)

2011.07.14 Reported by 中倉一志
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