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【J1:第4節 浦和 vs 川崎F】レポート:ターニングポイントになった先制点。原口元気の一撃が試合展開を一変させた(11.07.14)

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7月13日(水) 2011 J1リーグ戦 第4節
浦和 2 - 0 川崎F (19:03/埼玉/24,293人)
得点者:57' 原口元気(浦和)、79' 永田充(浦和)
スカパー!再放送 Ch185 7/14(木)後08:30〜
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一発で試合を変えてしまった。57分、左45度、原口元気。「原口ゾーンです、あれは」と平然と言ってのける得意のエリアから右足を一閃すると、目の覚めるような弾丸シュートがゴールに突き刺さった。この日唯一のシュートが先制点にして決勝点。そしてこの1点は、ゲームの流れをガラリと変えたという意味でも勝敗に大きく影響を与える一撃となった。

前半、浦和は沈黙を強いられた。DFラインの裏を突こうとする狙い自体は悪くなかったが、アプローチがあまりに単調だった。中盤が存在しないかのようにDFラインから一気に相手のDFラインに蹴り込むシーンが目立ったが、さすがにそんな攻めを許してくれるほど川崎Fの最終ラインも甘くなく、ロングボールはあっさりと跳ね返された。浦和の攻撃には縦ポンからのセカンドボール狙いという連動した動きもなかったため、こぼれ球も拾えなかった。前半のシュート数ゼロという結果にも驚きはない内容。「前半良くなかったという意見に自分も賛成する」とペトロヴィッチ監督もパフォーマンスの低さを認める45分間だった。

前半を0−0で折り返せた原因を端的に言うと、川崎Fが決定機で外してくれたことに尽きる。前半、浦和は川崎Fの攻撃に非常に手を焼いていた。間で受けようとする選手をつかまえ切れず、とりわけ中村憲剛を自由にしていたのが劣勢に回る大きな要因となっていた。サイドハーフの中村が中で受けたり、下がって受けて起点になろうとしたりする動きにマークが付き切れず、そこからチャンスが生み出されていた。11分には浮き球のスルーパスで決定機を築き、15分にはサイドへの展開でジュニーニョのシュートをお膳立て。29分、33分には自らゴールを脅かすなど存在感を示していた。

浦和は守勢に回る苦しい展開のなかで、自分で自分の首を絞めかねない軽率なミスも犯した。36分、永田充がパックパスを処理する際にジュニーニョに奪われるという絶対にやってはいけない類のミスを犯し、ジュニーニョがループシュートを外してくれたおかげで命拾いするという場面があった。「相手が決めなかったのは運もあったという考え方もある」とはペトロヴィッチ監督の弁だが、前半をイーブンで折り返すことができたのは偶然の要素が強かったと言っても過言ではないだろう。前半で0−3にされていてもおかしくない展開だった。

しかし、その悪い流れを一発で変えたのが原口だった。ワンチャンス、あるいはチャンスとも言えないような局面から個の力で強引にゴールネットを揺らしてみせた。ただ、ファインゴールそのものは原口の才能によるものだったが、あのゴールには浦和が誇るもう1つの才能、山田直輝が絡んでいたことにも触れておきたい。
途中交代で入った山田直はファーストプレーで違いを生み出してみせた。柏木陽介のパスをサイドに流れて受けたが、サイドに動き出すことで相手の意識を一旦外に向けさせた。そして鋭い切り返しでマーカー1人を置き去りにすると、中に切れ込みもう1人の敵の足を止め、引きつけたところでフリーの原口にパス。
「あのパスで1人かわせていたので、シュートまでスムーズに行けた。ユース時代を思い出すプレーだった」と原口も賞賛する見事なお膳立てだった。ファインゴールの衝撃に隠れがちだが、その影には光るアシストがあった。

そして両監督とも認めたように、この1点を境にゲームは全く別の顔を見せるようになる。主導権を握りながらも先取点を奪われた川崎Fは、攻勢を強めようとすることで逆にリズムを失った。前がかりになりすぎて相手のDFラインに多くの人間が張り付くことで、浦和にとってはかえって守りやすい状況が生まれていた。人が前に集まることで浦和の守備ブロックは自然とコンパクトになり、前半に見られたような間で受ける動きも見られなくなった。また、失点直後の選手交代により中村がボランチに下がり、サイドに登里享平が入ったことで、仕掛けが読みやすい形になったことも浦和を助ける要因になっていた。

川崎Fが前に張り付いた分、浦和はボールを奪ったら簡単にカウンターを仕掛けることができるようになった。攻守に奮闘する山田直や1人でボールを運べるエスクデロ・セルヒオなど、途中出場のフレッシュな選手が中心となって疲れで足が止まった川崎Fを追い込み、79分にはCKから永田充がダメ押しの追加点を決めた。永田にとっては、奇しくも同じ川崎F戦で記録した2008年6月28日のゴールから約3年ぶりに訪れた歓喜の瞬間となった。

「内容が低めでも勝点3を取ったことが一番重要だと思っている」。ペトロヴィッチ監督が言うように、今は勝点3を重ねていくことが何よりも大切なことだ。「レッズはやはり勝つべきチームなので、勝利に向かってもっとやっていかないといけない」とは高橋峻希。前半の内容を考えると手放しで喜べるような勝利ではなかったかもしれないが、川崎Fに勝ったという事実を自信に変えて上昇気流に乗るきっかけとしたい。

以上

■この試合のHOT BALLER:原口元気(浦和)


2011.07.14 Reported by 神谷正明
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