7月10日(日) 2011 J2リーグ戦 第20節
京都 1 - 1 栃木 (18:04/西京極/4,402人)
得点者:15' 崔根植(栃木)、90'+2 ドゥトラ(京都)
スカパー!再放送 Ch183 7/11(月)後09:30〜
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2位栃木を迎えた後半戦の緒戦は、京都がドゥトラの劇的同点FKで幕を閉じた。
試合は、栃木がサイドバックに、鳥栖戦以来となる入江利和(左)、赤井秀行(右)を先発起用。京都は久保裕也が試験勉強ということで欠場、ドゥトラがFWに。安藤淳が中盤左で先発。前節と選手、配置共に代えてきた。
ゲームは、どちらとも主導権を握らせない雰囲気で入る。7分に、伊藤優汰のパスカットから内藤洋平に渡り京都が決定機を作り、京都がリズムに乗るかと思われたが15分、本橋卓巳から杉本真に渡ると、エリア内で崔根植がダイアゴナルに動き出し、そこにパスが渡る。これを崔が胸トラップしボレーシュートを放ち栃木が先制する。
後半、ふくらはぎを痛めていた崔に代わり廣瀬浩二を入れた栃木。互いに主導権を握ろうとする中で、徐々に栃木が京都のサイドのスペースを使い始める。後半19分にリカルドロボがシュートを放ち、直後、水沼宏太が投入されると、栃木がカウンターで京都に襲いかかる。同22分にはロボ、28分には本橋、30分には高木31分にはCKからロボ、33分にロボと栃木が立て続けにフィニッシュに結びつけた。
だが、京都も押し返す場面を何度も作り、アディショナルタイムにドゥトラが中山博貴とのワンツーから突破を計ると、これを倒されゴールほぼ正面でFKのチャンスを得る。キッカーはドゥトラ。振り抜いた右足から放たれたボールはゴール左隅に吸い込まれる。京都、土壇場で同点。最後の最後で意地をみせた引分に持ち込み連敗を止めた。
試合後、松田浩監督は「早くから3バックの外を使いたかった」とプランを明かしたが、それが出たのが後半の19分ごろから。京都に圧力をかけることでミスを誘い、カウンターでサイドを攻略した。決定機の数では栃木の方が上だった。
しかし、ゲームの主導権を握ったのは京都。松田監督が「全体的には低調な出来。前半からあまりにもミスが多いゲームで内容的にはみるべきものがなかった様なゲーム」と話した通り、栃木としては主導権を握れなかったというゲームだった。
京都が主導権を握ると、相手方はこういうコメントが多い。「ハーフタイムで言ったのは、判断が遅い」(第16節、大分・田坂監督の会見コメント)、「前半の入り方が悪くサンガの出足の良いプレスにはまって、ミスから失点をしてしまった」(第17節、草津・副島博志監督の会見コメント)。そして、今節の松田監督の「ミスが多かった」、である。京都が主導権を握るサッカーを演じると、相手はこうした反省となる。京都がミスを誘う、というよりは京都の選手の状況判断の処理速度が早い、という印象だ。
京都の守備が良いことの一つの要因に攻撃が出来ているということもある。前半は特に、相手陣内でボールを中心にした、人も動くサッカー、ができたから、切り替えての守備も上手く行っていた様に観えた。前節の岐阜戦の後半、そして今節の後半も、ボールが上手く運べなくなると相手のカウンターを受けることになる。課題の傾向が浮き彫りになってきたのではないか。
良い攻撃の割に、得点、フィニッシュが少なかったが、こればかりは正直、どう考えればいいのかよく分からない。他のチーム、例えばJ1広島やその他のチームなどでも、こういうのは現れることだろう。良い攻撃が即、得点になるとは限らない。世界中のチームが一番苦労するところのはずだ。ただ、試合後、選手から今節の前半のサッカーを「楽しかった」「面白かった」と口にしていた点は、好印象を持った。
得点に結びつけるのは難しいことだが、それを前向きに「楽しい」と感じるのは頼もしい。点が取れないことを「苦しい」「難しい」と感じるよりも、そこにやりがいを感じ「挑戦しよう」という方向に向くことが出来れば大きな力になるだろう。
主導権を握る戦いを演じ、その先のゴールを常に見据える。しかも、それがサッカー選手としての喜びだと言えるのであれば、それこそ本質と言えるだろう。
まだ、輪郭がくっきりと表れてはいないが、京都、サッカーの原点に手をかけた、という印象だ。
■この試合注目のCOOL BOOLER:ドゥトラ(京都)
以上
2011.07.11 Reported by 武田賢宗
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