7月9日(土) 2011 J1リーグ戦 第3節
磐田 1 - 2 横浜FM (19:03/ヤマハ/11,226人)
得点者:17' 那須大亮(磐田)、35' 渡邉千真(横浜FM)、51' 中村俊輔(横浜FM)
スカパー!再放送 Ch185 7/10(日)深02:00〜
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湿度86パーセント。前節に引き続き、この日もヤマハスタジアムのピッチにはほとんど風が吹かず、非常に蒸し暑い中での一戦となったが、均衡した見応えのある90分となった。
序盤にボールを支配したのはアウェイ・横浜FM。ただ、磐田も高い集中力を感じさせる守備組織を構築し、簡単にゴール前に運ばせない。緊張感ある立ち上がりとなった中で互いに攻め合う姿勢を見せる。この試合、最初のチャンスは磐田。11分、前田遼一との絡みで山崎亮平が左サイドを抜け出しシュートを放つが、これは金井貢史の体を張ったディフェンスに防がれた。対する横浜FMも15分、小椋祥平の縦パスを受けた小野裕二がドリブル突破を仕掛けるもこれは磐田が2人がかりでクリア。
迎えた17分、先にスコアを動かしたのは磐田だった。駒野友一が山田大記とのワンツーで右サイドを突破し、中央にクロス。これに走り込んだ那須大亮が左足で強烈なミドルを叩き込み、磐田が先手を取る。この後も右サイドの駒野は存在感を見せ、サイドのスペースを制圧。全体の流れも磐田に傾きつつあった、背番号9の一振りが横浜FMを救った。35分、ボールを右サイドの小林祐三からパスを受けた渡邉千真が鋭く反転。加賀健一に体を寄せられ体勢を崩しながらも右足を振り抜き、同点ゴール。試合後、木村和司監督は「先に失点し、苦しいというか、雰囲気がよくなかった部分で本当に(渡邉)千真のゴールが大きかった」と話していたが、前半でスコアをイーブンにできたことが試合の結末を左右した。
横浜FMの決勝ゴールは後半の立ち上がりに生まれた。相手最終ラインの背後のスペースに抜け出した小野裕二がエリア内でボールキープ。結果的に藤田義明のファウルを誘い、PKを獲得。これを中村俊輔が落ち着いて押し込み、逆転。
1点を追い駆ける磐田は交代カードを切りながら攻勢を仕掛ける。64分、山本脩斗を下げ、金園英学を投入。山本康裕を左サイドバック、山崎を左MFにそれぞれスライドさせ、前田と金園の2トップという配置とする。さらにジウシーニョ、負傷離脱により今季開幕戦以来の公式戦となった船谷圭祐を投入したものの、中澤佑ニ、栗原勇蔵という高さあるセンターバックに攻撃を弾き返され、2点目を奪えず。逆転負けで今季5敗目を喫し、3連勝は叶わなかった。
逆転勝利を飾った横浜FMは実に4年ぶりとなる4連勝を飾り、1ポイント差で首位・柏を追走。また、この試合がJ1通算350試合出場となった中澤に勝利をプレゼントすることができた。
なお、この試合のHOT BALLERは同点弾を決めた渡邉千真で間違いないだろう。角度のないところからファーサイドを抜いたシュートは非常に難易度の高いもの。トラップからのクイックにシュートに持ち込んだところはストライカーの風格を感じさせた。磐田最終ラインの守備に大きな乱れが見られない時間帯で、個の局面で“違い”を生み出し、ゴールにつなげた。前節・川崎Fで見せた豪快なミドルシュートに続き、非凡なシュートテクニックを見せた渡邉は今後もJリーグを盛り上げる存在となりそうだ。
■この試合のHot Baller:渡邉千真(横浜FM)
以上
2011.07.10 Reported by 南間健治
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