7月9日(土) 2011 J2リーグ戦 第20節
徳島 3 - 0 草津 (18:34/鳴門大塚/3,801人)
得点者:22' 津田知宏(徳島)、31' 島村毅(徳島)、36' エリゼウ(徳島)
スカパー!再放送 Ch182 7/10(日)後00:30〜
☆totoリーグに投票しよう!|COOL5特集
----------
ゲームの結果は両チームの前節までの状態がそのまま表れるものになったと言えよう。3連勝でこの一戦を迎えた徳島が3ゴールで快勝して連勝をまたひとつ伸ばし、逆に4戦白星なしにあった草津は今節もトンネルから抜けられず─。
しかし、勝負を分けたのは勢いの違いだけでなかった。両者間に存在した集中力の差。それが明暗を決定付ける非常に大きな要素となったのは間違いなく、徳島が草津を上回るそれを見せたということだ。
「そこ(気の緩みがないかというところ)はしっかり入れた」と美濃部直彦監督も試合後振り返っていたように、徳島は立ち上がりから非常に集中した姿を披露。ともすれば生まれそうになる慢心や油断といったものを微塵も感じさせず、引き締まったゲームへの入りをしたと言っていいだろう。そしてチームは22分、その高い集中によって先制点を奪取する。衛藤裕の蹴ったCKは一度逆サイドへ大きく流れたものの、中央の選手たちはボールへの意識を切ることなく素早くポジション修正。柿谷曜一朗から再度送り込まれてきたクロスを大奥のエリゼウが中央へ落とすと、最後は抜け目なく詰めていた津田が冷静に押し込んだ。
さらに徳島はそこから畳み掛けるように、同じくセットプレー2本で見事な集中力を見せる。まず31分、右タッチライン際から衛藤が入れた文句なしの高精度クロスに、僅かなゴール正面スペースを見つけ出して飛び込んだ島村毅がドンピシャのヘディング。ここ4戦で3得点目とノリにノッている背番号22がリードを広げる貴重な2点目を叩き込めば、続く36分の3点目はエリゼウ。らしからぬと言っては失礼だが、ゴール正面やや左で得た直接FKを絶妙のタッチのコントロールシュートで沈めたのである。
と、こうなればもうゲームの主導権は完全に徳島のもの。攻撃では佐藤晃大が作り出す起点に周囲が分厚く絡み、テンポのいい組み立てを構築。幾度となく緩急のあるアタックで草津ゴールへと迫っていく。また前節まで3戦連続無失点の守備は、3点のリードを受けていっそう落ち着いた対処ぶり。草津最大のキーマンと見ていたラフィーニャにも三木隆司やエリゼウが厳しく体を寄せる守りで仕事をさせず、変わらない安定を保っていたと言えるだろう。
ただ、後半の中頃から組織としてのパワーがやや落ちてしまったのは今後への課題。美濃部監督も「相手が出てきたところの逆を取ってもう2、3点取れるチャンスを作り出していかなければいけないと思いますし、もっとボールをキープして全体的な押し上げしなければいけなかった」とその点を振り返っていたが、実際後半の途中からは攻めに分厚さが消え、守りでは時おり草津に形を作られかける場面もあったのだから。それだけにピッチ内の雰囲気を変えるべく投入される選手たちにはさらなる頑張りが求められよう。やはりこれからも昇格のためにハイペースの勝点積み上げをしていくにはスタメンだけでない全員がチームの大きなエネルギーとなれることが不可欠だ。
とは言え、これで4連勝となった徳島。チームが戦いを通して成長し、それによって個々が自分たちのサッカーに対する自信を着実に深めていっているのは間違いない。次節以降も変わらぬ集中を維持し、このまま結果を重ねていきたいところである。
対して草津だが、まず冒頭で述べた通りこのゲームの敗因は足りなかった集中力と認めざるを得ないだろう。特に最初のボールが大きく流れたところでゴール前のマークとバランスへの意識を薄れさせてしまった1失点目のシーンはそれをハッキリ物語っていた。加えて副島博志監督が試合後会見で指摘したセットプレーを与えてしまうプレーも改善を施さなくてはならない部分。徳島の倉貫一毅も「FKが多かった(多く取れた)ことはバイタルで前を向けていたということ」と話していたが、そのエリアへボールを入れさせないブロックの作り方やコースの切り方をチームとしてもう一度整える必要があるはずだ。
果たして次節のホームゲーム(7/18 vs鳥取)ではどこまで立て直した姿を見せられるか。注目しておきたいところである。
■この試合のCOOL BALLER:エリゼウ(徳島)
以上
2011.07.10 Reported by 松下英樹
J’s GOALニュース
一覧へ- 2024 明治安田Jリーグ終盤戦特集
- アウォーズ2024
- 2024J1昇格プレーオフ
- 2024J2昇格プレーオフ
- J3・JFL入れ替え戦
- bluelock2024
- 2024JリーグYBCルヴァンカップ
- Jリーグ×小野伸二 スマイルフットボールツアーfor a Sustainable Future supported by 明治安田
- AFCチャンピオンズリーグエリート2024/25
- AFCチャンピオンズリーグ2 2024/25
- はじめてのJリーグ
- FIFAワールドカップ26 アジア最終予選 特集ページ
- 2024天皇杯
- 明治安田Jリーグ 月間表彰
- 2024Jユースカップ
- シャレン Jリーグ社会連携
- Jリーグ気候アクション
- Jリーグ公式試合での写真・動画のSNS投稿ガイドライン
- J.LEAGUE CORPORATE SITE
テレビ放送
一覧へ明治安田J1リーグ 第37節
2024年11月30日(土)14:00 Kick off