7月10日(日)J2 第20節 鳥栖 vs 富山(19:00KICK OFF/ベアスタ)
スカパー!生中継 Ch185 後06:50〜
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立ち直りのきっかけを何に求めるのか・・・。気分転換に、今までと違うことに挑戦するのも有効な手段である。一度、立ち止まって手段や環境、方向性などを再確認することも必要である。サッカーでは、その手段を講じる権限は監督にあり、その手腕に観ている人の期待がかかる。
今節のベストアメニティスタジアムでは、第15節以降1勝3分2敗と一時期の勢いが失せている鳥栖と、第11節以降3分7敗と勝利から見放されている富山の対戦である。両者とも、本意とは程遠い結果となっているだけに、今節に賭ける思いは強いに違いない。
とはいえ、両者とも全く手のつけられない状態かといえばそうではない。シュートも放ち、主導権を握る時間帯もある。相手を押し込み、焦らせるシーンもあるが得点という結果だけが出ていない。相手よりも多くの得点をあげないと勝点3は得られないわけで、自分たちのプラン通りの進め方のフィニッシュの部分にやや欠けるところが見受けられるのである。
前節5本のシュートを放つも無得点に終わったFW豊田陽平は、「前節の反省を生かして、富山戦に向けて練習をした。小さなことだが、修正したところもある」とその意気込みを語ってくれた。どこをどのように修正したのかは語らなかったが、全体練習が終了した後に、コーチと1対1でシュートではないところを確認している姿があった。別の日には、グランドでコーチと話し込む姿も見られた。結果を求められるストライカーだけにしかわからない、何かを感じているのだろう。我々は、スタンドからその何かを確かめたいし、結果が出るように応援し続けたい。
前節のみを振り返りたい。鳥栖は、アウェイ戦で熊本にシュート10本を放っている。後半に至っては、7本のシュートを放ち、熊本には1本も許さなかった。そこまで追い込みながらも、スコアレスドローに終わったという事は、求められることはひとつである。富山も、首位の千葉相手に同数のシュートを放ち1−2で敗れている。前半に耐え、後半に疲れが見えたところで突け込む作戦だったように見えた。となると、あと一本のシュートがゴールを割っていれば違った結果が出ていたかもしれない。お互いに、決めるべきところで決め、防ぐべくところで防ぐという、サッカーの常道での戦いを行うことだろう。
鳥栖も富山も、前線からの早いプレスが持ち味のチームである。相手を崩して先制点を奪い、ミスからの失点を避け、全員がハードワークして相手からのボールを奪うサッカー本来の面白さを追及することができる試合になりそうな気がする。そして、そのような試合を期待したい。鳥栖は、先制点をあげればいい結果がついてきている。富山は、無失点の状態をより長く続け、切り札のFW黒部光昭を投入する展開に持ち込みたい。
1個のボールを奪い合うサッカー。ボールを奪えば攻撃に転じ、奪われれば守備に回る。しかし、奪い合うのはボールだけではないことを忘れてはならない。ボールを運ぶための“スペース”だったり、相手の選手を誘い込む“スペース”だったりと、選手にしかわからない駆け引きが90分間続いている。その結果にゴールがあるわけで、過程であるボールの奪い合いや、スペースの奪い合いも観る人をひきつける。目でボールを追いながら、逆サイドでのドラマにも注目していただきたい。サッカーは、ボールが動くたびに新しいシーンが生まれるスポーツなのだから。
■この試合注目のCOOL BALLER:豊田陽平(鳥栖)
以上
2011.07.09 Reported by サカクラゲン
J’s GOALニュース
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