スカパー！生中継 Ch184 後06:50〜
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７月３日の前節（第19節）は、富山が選手のコンディション＆戦術を考慮してスタメンを複数入れ替え、守備重視で臨んだこともあって、特に前半は攻めあぐんだ千葉。３連戦の最後の試合で疲れもあってか千葉の選手の動きの質と量は不足気味で、決定機をなかなか作れなかった。ハーフタイムの雷雨で後半のキックオフが31分遅れたが、このインターバルを生かして後半に修正。絶好調のＦＷ深井正樹が３試合連続得点となる豪快な先制ゴールで口火を切り、69分にはＭＦ佐藤勇人のクロスにＦＷオーロイが頭で合わせて追加点を奪った。だが、６月29日の第２節湘南戦は２−０になってからしっかりとした試合運びを見せたが、前節は試合終了直前に個のミスと連係のミスが重なって失点。それまで２勝２分２敗と勝率の良くないアウェイゲームでの勝利、勝点を30としての首位キープはよかったが、後味の悪さは残った。
第19節終了時に勝点24で５位の熊本だが、敗戦は千葉と同じ２（２位の栃木、３位のＦ東京も同数）。さらに、失点はＪ２リーグ最少の９（試合数は14）と堅守を誇る。だが、一方で得点数は13と１試合平均で１点に満たない。鳥栖と対戦した７月２日の前節（第19節）は、急成長中のＦＷ長沢駿が第２節京都戦の警告２回での退場処分による出場停止で、選手の疲労の蓄積を考えてのスタメンの入れ替えもあった。それでも前半は優位に試合を進めたが、後半は前半には拾えたセカンドボールが拾えず、ラストパスの精度も欠いてシュート数は０。鳥栖のＦＷ豊田陽平に何度も決定機を作られたがシュートの精度不足に助けられ、熊本のＧＫ南雄太の好守もあって無失点に抑え、スコアレスドローだった。
今季、千葉と熊本は第13節で対戦して１−１の引き分け。開始早々に千葉がＤＦマーク ミリガンのロングスローに右足で合わせたＤＦ竹内彬の得点で先制したが、熊本は前半にマーク ミリガンのクリアミスのボールを正面で受けた長沢が落ち着いてシュートを確実に決めた。その試合でオーロイを抑えた熊本のＤＦ廣井友信は負傷欠場中だが、それでも熊本の守備は堅い。千葉は、オーロイがターゲットのロングボールの空中戦とスピーディーなパス回しの地上戦をうまく組み合わせる工夫をして攻めたい。また、相手の守備を崩しきろうとするのではなく、深井のように自分のシュートレンジに入ったら果敢にゴールを狙う姿勢が必要だ。思い切りのよいシュートは守備陣の意表を突くこともあるはずだ。
前節はノーゴールでトータルでもまだ得点力不足の数字の熊本だが、第17節大分戦は２−２（熊本の得点者はＦＷ松橋章太、ＤＦ矢野大輔）、第18節愛媛戦は２−１（得点者は長沢で、１点はＰＫ）、第２節はＭＦファビオが見事なオーバーヘッドシュートでの今季初得点で１−０と、点が取れてきている。突破力のある右サイドバックのＤＦ市村篤司＆左サイドハーフのＤＦ片山奨典のサイドアタックは脅威となるだけに、千葉は的確なポジショニングで熊本にサイドのスペースを使わせないようにしたい。熊本に先制点を許し、その『１点』を守りきろうとする展開にさせてしまうのは、千葉にとって得策ではない。
Ｊ１昇格達成の勝点の目安として、千葉のドワイト監督は「５試合で勝点10」をノルマとした。第17節からの５試合では、前節までの４試合終了時点で千葉が得た勝点は８。ノルマを達成するには、今節は勝つしかない。
■この試合注目のCOOL BALLER：深井正樹（千葉）
以上
2011.07.08 Reported by 赤沼圭子
