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【J2:第19節 北九州 vs 大分】大分側レポート:超攻撃布陣を試みるも……、内容も結果も伴わず。北九州に惨敗。(11.07.03)

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7月2日(土) 2011 J2リーグ戦 第19節
北九州 3 - 0 大分 (18:03/本城/6,670人)
得点者:50' 森村昂太(北九州)、78' レオナルド(北九州)、80' 福井諒司(北九州)
スカパー!再放送 Ch185 7/3(日)深01:00〜
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「あの失点が全て」と、大分の面々は口を揃えた。確かに、前半をゼロで抑え、後半の早い時間帯に先制して試合を優位に進めるのが、直近の2試合の勝ちパターンであった。ところが、この試合は後半5分にビハインドを負ったチームは、後手を踏む形で試合を進めざるを得なかった。

まず、前田俊介を投入して個の力で攻撃に活力を与えたが、「シュン(前田)のドリブル頼みになってしまい、なかなか背後のスペースを使うことができなかった」(田坂和昭監督)。そこで、指揮官は3トップから2トップ2シャドーと超攻撃型のフォーメーションへチェンジした。それにより大分のチャンスが増えたかというと、そうでもなく、きっちりと引いてブロックを作ってくる北九州に対し、攻撃はむしろ手詰まり気味。そして守備面では大きな綻びが生じた。

中盤がダブルボランチから宮沢正史のワンボランチになったことで、中盤の広いスペースをひとりでケアしなければならなくなった。しかも相手は2トップ1シャドーで、大分にとって数的同数、もしくは数的不利になりやすい。「前に仕掛けるシステムになり攻撃のときは押し込めるが、相手のボールになれば僕の両脇が空いた。追加点を奪われる前に同点にしなければいけなかった」と宮沢は振り返った。システムの変更の2分後の後半33分に、大分はバイタルエリアを効果的に使われ追加点を奪われた。その2分後にもだめ押しとなる3点目を許し、勝負は決まった。

試合終了後の会見で「率直に言って非常に悔しいです。点を取って逆転したかった」と田坂監督は悔しさを滲ませた。システム上、点を取りにいけばカウンターでピンチを招くことは分かっていたが、「あえて積極的に前に出ようと試みたが、点がとれなかった」。目指すサイドを起点とした攻撃はできているが、その後のバイタルエリアでの崩し、アイデアが乏しかった。中2日の大分と中5日の北九州ではコンディションの差があったにせよ、バイタルエリアでのプレーの質が勝敗を分けたのは明らかだ。フィニッシュへの道筋を増やすための方策が求められる。

北九州に負けたことで、大分はいまだバトル オブ 九州で勝利がない。どこかダービーで負け慣れてきてはいないか?九州のチームには是が非でも負けない――。せめて、チームの掲げる理想を叶えようとする、魂のこもった姿を見せてもらいたかった。本城陸上競技場には今季最多の6670人の観衆が訪れ、その半分近くは大分のサポーターであった。彼らの思いを無下にしないためにも、次節そして、その次の「7・9 3万人プロジェクト」でサポーターが納得できる内容と結果を示してほしい。

■この試合のCOOL BALLER:宮沢正史(大分)

以上

2011.07.03 Reported by 柚野真也
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